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椅子に座ると、つい脚を組む人に知ってほしい「骨のズレ」を正す方法

 椅子に座ると「つい脚を組んでしまう」。そんな人は要注意。そのとき実は、脚のなかで「良くない方向に骨がズレて」しまっているからです。どうするのがいいのでしょうか?

 体の疲れを取るなら筋肉を縦方向に伸ばすよりも、横方向に揺らす――。現代人の体をほぐし、やわらかい身体に変える「10秒ボディシェイク」、通称「ふるふる」を中心としたセルフケアを詰め込んだ新刊『朝起きてすぐ動きたくなる体』より、「腓骨(ひこつ)リセット」のやり方をお届けします

『朝起きてすぐ動きたくなる体』 サンマーク出版
『朝起きてすぐ動きたくなる体』

意外なパワースポット「腓骨リセット」

 ヒザから足首までには、太い骨「脛骨(けいこつ)」と細い骨「腓骨(ひこつ)」の2本の骨があります。

 座って脚を組んだりすると、脚自体の重みで気づかないうちに細いほうの骨である「腓骨」がズレていきます。ズリズリと脚が滑るときに、ちょうどそこに当たる腓骨に負荷がかかり続けるわけです。

 するとどうなるか。ヒザ下が外旋(外向き)していきます。さらには、つま先まで外向きになって足裏のアーチはつぶれ、外反母趾やヒザの痛み、ガニ股などを招きます。そのねじれが上半身へも伝わり、肩が内旋。こりや痛みへとつながります。

 骨格のねじれとは、それほど強力に連鎖してしまうもの。ですから腓骨のズレは、早いうちに整えましょう。美脚効果も期待できます。

①脚を組んで引き上げる

 手順は簡単です。椅子に座って、右脚を左脚の上に載せます。そして右のくるぶしが前にズレるように右脚をお腹方向へ引っ張り、10~20秒気持ちいいところでキープ。要するに「わざと脚を組んで、逆方向へ引っ張り上げる」わけです。左右逆側も同じように行ってください。

椅子に座って行います
まず片足を組みます
くるぶしを体側に引き寄せます
くるぶしと太ももがこすれるように
気持ちよく引っ張ります
左右同時に10秒行います
足を元の位置に戻すときは
くるぶしを浮かせること
引きずって戻すと効果が
相殺されてしまいます

②足裏を合わせてあぐらを組み前へ進む

 腓骨をより強力に、元の位置へと戻しましょう。広めのスペースで足の裏を合わせてあぐらを組みます。両手で足先をつかみます。次に足を少し遠くに置きます。

 そしたら、遠くに置いた足にお尻を近づけるように前進します。5~6回行えれば上出来です。前に進む瞬間、外くるぶしへ圧がかかり、腓骨が元のポジションに戻ります。

床に座って行います
あぐらを組み、
くるぶしをつかみます
そのまま胸を張り、
お尻からずりっと前進
止まったらくるぶしを
前方へ少し動かし、
またずりっと前進
5回ほど繰り返します
ずりずりとお尻から前進します
くるぶしの近くにある腓骨を
引きずるように行います

これによって

・ひざの痛み、足のむくみなどが解消する
・X脚、O脚などが改善され、脚のラインが整う
・「ヒザふるふる」(本書で解説)がしやすくなるなど

の効能が得られるのです。

<本稿は『朝起きてすぐ動きたくなる体』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock

【著者】
庄島義博(しょうじま・よしひろ)
コンディショニングトレーナー