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子どもが解くだけで学びにつながる「めいろ」の魅力

 堀江貴文さん、落合陽一さん、てぃ先生、藤原和博さん、山口周さん、香川真司さんなど、各界の第一人者と対談してきた幼児教育の超プロが花まる学習会代表の高濱正伸さん。著書・監修書は累計300万部超に及びます。

 これまで数十人の子どもを直接・間接的にみてきた高濱さんは、「『本当の頭のよさ』が身につくには、何かに夢中になって試行錯誤し、『見つけた!』『わかった!』『できた!』を積み重ねること」が必要だと言います。

「遊びに夢中になる」を「学びに夢中になる」に変える

 花まる学習会で試行錯誤と発見をたくさん経験した子は集中力、やり抜く力、自信、創造力、物事を楽しむ力、論理的思考力といった「あと伸び」するために必要な、学力の土台ができるのだそうです。これらが社会に出てからも活躍するうえで重要な役割を果たします。

 一方で、「夢中になるなら好きなことだけさせて学習はしなくていいのか」などと心配する人もいるかもしれません。そこで「遊びに夢中になる」を「学びに夢中になる」に変えていくのが、「学びになる遊び」です。高濱さんによると、特に優れていたのが、めいろ。

『あたまがよくなるめいろ まなび編』(サンマーク出版)

 このめいろの特長や魅力を生かして、花まる学習会グループのなかでも特に数理の力を伸ばすことが得意な「アルゴクラブ」の講師陣が作成した、論理的思考力が自然に身につくめいろやパズル、そしてクイズを139問収めたのが『あたまがよくなるめいろ まなび編』

 一般的なめいろにパズル要素や学習要素を加えることで、同時に脳のいくつもの領域を刺激しつつ、数理センスが磨かれるように設計。ただ楽しむだけで賢くなる「学びになるあそび」シリーズ第1弾となる本書の一部を抜粋してお届けします。ぜひ解いてみてください。

各問題のこたえは本書『あたまがよくなるめいろ まなび編』(サンマーク出版)でぜひお確かめください

試行錯誤でやり抜く力、見える力、詰める力が育つ

 めいろの最大の魅力は、遊びのなかで良質な試行錯誤を積み重ねられる点にあります。「あそこに行くんだ!」とゴールを見据え、自分で選んだ道に邁進する。これは勉強でもスポーツでも仕事でも、何かを成し遂げる過程で必ず行うことです。

 また「見える力」も養われます。めいろをたくさん解くと、サッと目で追っただけで通るべき道筋が光って見えるようになります。さらに力がつくとどこの分岐点に何通りのルートがあるかまで、達人さながらに「見える」ようになるのです。

 これにより算数でいうところの「場合分け」が感覚的にわかり、補助線1本が思いつかないと解けない中学受験の図形問題を解く際にも大いに役立つ「数理センス」が磨かれます。

 同時に、試行錯誤と推論を重ね、たった1つのゴールへの道を見つけることは、論理的思考を重ねて答えを導き出す、「詰める力」の成長につながります。

 この2つの力がつくことで、頭の良さの根幹をなす算数・数学という学問の地力を養えるわけです。

<本稿は『あたまがよくなるめいろ まなび編』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

【著者】
高濱正伸(たかはま・まさのぶ)
1959年熊本県人吉市生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。花まる学習会代表、NPO法人 子育て応援隊むぎぐみ理事長。算数オリンピック作問委員。日本棋院理事。
1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。会員数は2万人を超え、野外体験企画では年間約1万人を引率。2015年より佐賀県武雄市で官民一体型学校の運営に関わる。
講演会も各地で行い、2020年度からオンラインでも開催。
TBS系『情熱大陸』やテレビ東京系『カンブリア宮殿』などのテレビ出演、また新聞、雑誌などメディア露出多数。著書は『小3までに育てたい算数脳』(エッセンシャル出版社)、『算数脳パズルなぞぺ~』シリーズ(草思社)、『メシが食える大人になる! よのなかルールブック』(日本図書センター)など。

(問題作成)
花まる学習会アルゴクラブ

Photo by Shutterstock

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