知り合いに会いたくない服は着ない。持たない
「今日が人生最後の日でもその服を着るか?」
16万人超のフォロワーを誇る「片づけ」のトップインスタグラマー、yur.3(ゆりさん)がインスタグラムに投稿した「物を捨てさせてくれる格言」の一つです。
あまり気に入ってないけど捨てるのももったいないので、タンスやクローゼットにしまったままの服がある。つい店頭でテンションが上がって買ってはみたものの、1回も着ていないという服を持っている――。身に覚えがある人は少なくないでしょう。
そんな状況から脱するにはどうしたら?
yur.3の新著『この服で誰かに会いたくないなと思ったらその服は寿命』より2つの格言をお届けします。
<他人の目なんて利用してこそ>
「今日の下着で救急車に乗れるか?」
「知り合いに会いたくない服は着ない。持たない」
これまで発信してきた中で、過去に反響の大きかったふたつの格言です。読者の方から「下着を一新できた」「ずっと捨てられなかったものが処分できた」など、〝捨てられた〟報告がたくさん届きました。
インパクトを与えられた理由はきっと「人からどう見られるか」を利用したこと。
普段、人の目線を基準にするのはマイナスと思われがち。常に人のことを気にする生き方はストレスフルだし、人生の選択範囲を狭めかねないのも事実です。
ただ、人の目線はうまく活かせば自分を磨く原動力にもなりえます。たとえばカフェで仕事をするとはかどったり、来客があると家がきれいになったりするのは、誰しも経験があるはず。だから人の目線は自分にプラスに働くときだけ、気にすればいい。
<手放す理由はおしゃれの伸びしろ>
服の処分には迷いがつきもの。背中を押してほしいからこそ、人の目線をあえて味方に。
服を手放すのには必ず理由があります。「似合わなかった」「体形に合わなかった」「老けて見えた」「すぐに毛玉だらけになった」──これらの「手放した理由」こそが、おしゃれの伸びしろ。次に服を買うときの「基準」に変換できる教訓の山です。
たとえば私はダークグレーの服を買わない時期が数年ありました。それは前に「かわいい!」と購入したものの、家に帰ってから着てみると似合わず、結局手放すことが2~3度続いたから。けれどもし「何か羽織れば着られるかも?」とクローゼットに残し続けていたら、「ダークグレーNG」の基準を持てないまま、同じ失敗を繰り返したと思います。捨てることで痛みを感じる。だからこそ学習できるのです。
買い物の基準がぼやけていると〝好き〟と〝似合う〟の違いがわからず、本当に必要な服は足りなくなります。
服を捨てる最大のメリットは、服を選ぶ基準が磨かれること。手放すほどにおしゃれになれる、本気でそう思っています。
<本稿は『この服で誰かに会いたくないなと思ったらその服は寿命』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>
(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
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【著者】
yur.3(ゆりさん)
インスタグラマー
新潟県在住の30代。「今日の下着で救急車に乗れるか」をはじめ、インスタグラムに投稿していた「物を捨てさせてくれる格言」が大人気となり、フォロワー数が16万人を超える。初の著書『28文字の片づけ』(主婦の友社)はシリーズ累計10万部のベストセラーに。子ども2人と夫、夫の両親との6人暮らし。