小くよ98 平凡のなかに非凡を見いだす
今、自分がやっている仕事はつらいし、安月給だし、つまらない。そんなふうに思うことがあるかもしれませんが、視点を変えてみると、色褪せて見えていたことが光り輝くかもしれません。
2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。
98日目は「平凡のなかに非凡を見いだす」
平凡のなかに非凡を見いだす
あるリポーターが2人の職人に質問した。最初の職人は「なにをしているんですか?」と聞かれて、こう答えた。
「ただレンガを積み上げてるだけだよ。きついし、賃金は低いし、なんだってこんなことやってるんだか」
彼はグチをこぼしたのだ。
2人目の職人に同じ質問をすると、まるでちがう答えが返ってきた。
「おれは世界一の幸せ者だよ」と彼は言った。
「立派な建物を造る手伝いをしてるんだからね。レンガを積み上げるだけで傑作がしあがるんだ」
2人とも正しいのだ。
私たちは人生に見たいものを見る。醜いものを探せば、ふんだんに見つかる。人の欠点や自分の仕事や社会全般の弱点を探したいなら、数えきれないほど見つかる。だが、その逆もまた真実だ。平凡のなかに非凡を見いだそうとすれば、訓練しだいで見いだせる。
2人目のレンガ職人は、レンガのなかに大聖堂を見ている。問題は、あなたにそれが見えるかどうかだ。この世界に存在するとてつもないシンクロニシティ(共時性)、変動している宇宙の完璧さ、自然の非凡な美しさ、人の生命の信じがたい奇跡が見えるだろうか?
私からすれば、それはすべて意識の問題だ。感謝したいこと、うやうやしく感じることは身の回りにあふれている。人生は貴重で非凡なものだ。その事実を意識にとめれば、なんの変哲もないようなことが新しい意味をおびてくる。
<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>
(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
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【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。
【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)
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