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家族旅行を渋る夫をその気にする妻の上手な話し方

人間関係にヒビを入れずにうまく話したい。そんな悩みを抱えている人は少なくないでしょう。「論破王」として知られるひろゆきさんが、実際にありそうなケースを踏まえて理想的な話し方をアドバイス。「家族で旅行に行きたい」と夫に持ちかけたい妻はどうすれば? 

著書『ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に 負けない話し方を教えてください』より一部抜粋、再構成してお届けします。

『ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に負けない話し方を教えてください!』(サンマーク出版)

家族で旅行に行きたいのに、取り合ってくれない
──相手が「できる」条件を聞く

ママ:8月は、小学校が夏休みだし、家族で旅行に行こうよ!

パパ:ええ、面倒くさいよ、仕事で疲れちゃったし。

ママ:しばらく遠出していないから、子どもたちもどこかに行きたいんだって。

パパ:そんなに休みはとれないし。

ママ:お盆休みはどう?

パパ:お盆は混むし高いから動かないほうがいいんだよ。

ママ:だったら、その前の土日は? 1日くらい有休とれない?

パパ:うーん。

ママ:私もたまにはどこかに行きたいし……。

パパ:でも僕は疲れていて、どこにも行きたくないんだよ。

ママ:(家族で行きたいけど、これじゃ無理か……)

相手に具体的な日程を言わせよう

 これは、「いつなら行けるの?」という話をすればいいんじゃないですかね。

 また、このやりとりは、「疲れている」と言っている人に対して、もっと疲れてお金もかかる話をするというタイミングの段階で、まず間違えていると思うんです。

「面倒くさいよ、仕事で疲れちゃったし」なんて思っている時に未来の面倒な予定の話を提案されると、断られる確率が高いと思うんですよ。疲れきっている状態の今と同じ基準で、未来のことも考えてしまうので、家族旅行の話なんかしたら、ネガティブな反応が返ってきてもしょうがない。

 今おなかがいっぱいの人に「晩御飯、何食べようか?」と聞いても、「今、ご飯の話されても全然興味ないよ」ってなるじゃないですか。それと同じです。

 それはさておき、「疲れているから旅行に行きたくない」というのがパパ側の理由なので、「じゃあ今は行きたくないとして、何年後だったら行けるの?」という話をすれば、さすがに「10年間行けません」とは言わないじゃないですか、普通。

 そうすると「この夏は難しいけど、正月休みの時に帰省がてら九州の温泉にでも行くか」とか、パパ側から提案が来ると思うんですよね。年内か来年か、さすがに3年間、家族が希望しているのにどこも行かないって言う人だったらまずいよねというか、離婚を考えたほうがいいと思うんですけど、という話ですね(笑)。

 また、この例では「だったら、その前の土日は? 1日くらい有休とれない?」と、ママがボールを投げていますが、それよりも、パパ側に「○月なら行ける」とか具体的な日程を言わせるように仕向けたほうがいい。そのほうが苦しい交渉をしなくて済みます。

 で、パパから具体的に12月の何日なら行けると言ってきたら、それはもう断りきれない予定設定になりますね。さらにお金も前もって振り込んでおくとドタキャンしづらくなります。

 問題点と改善点をビフォーアフターで考えてみましょう。

<Before:ここがダメ>
ママ:だったら、その前の土日は? 1日くらい有休とれない?
(※いつなら行けるのか、相手に言わせたほうが、苦しい交渉にならなくていい)

パパ:うーん。

<After:ここが変わった!>
ママ:お盆休みはどう?

パパ:お盆は混むし高いから動かないほうがいいんだよ。

ママ:だったらいつだったら行けるか、教えて。
(※パパから、いつなら旅行に行けるか言ってもらうように仕向ける)

パパ:そうだな……今は忙しいけど、冬休みならどうかな? 帰省も兼ねて九州の温泉にでも行こうか。

ママ:それはいいわね。子どもたちも喜ぶわ!

Point!:タイミングを見て話を切り出し、相手に「できる」条件を言わせる

<本稿は『ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に 負けない話し方を教えてください』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

【著者】
ひろゆき(本名:西村博之)
1976年生まれ。東京都北区赤羽で育つ。1996年、中央大学に進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「相手の人格を否定すること」を禁じた新たなSNSサービス「ペンギン村」をリリース。2021年、自身のYouTubeチャンネル(登録者数160万人。2023年10月25日現在)での生配信を元にした「切り抜き動画」が話題になり、1か月の総再生回数は3億回を超えた。
主な著書に、『論破力』(朝日新書)、『1%の努力』(ダイヤモンド社)、『自分は自分、バカはバカ。』(SBクリエイティブ)、『日本人でいるリスク』(マガジンハウス)などがある。

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