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冷凍庫へのしまい方、ありがちな「5大NG」

 まずは下の写真をご覧ください。一見すると、どこの家庭にでもありそうな冷凍庫の風景です。実はこれ、ダメ冷凍庫なんです。

 これって、あなたの家でもやっているかもしれません。大きく5つのNGがあります。どうやって整理整頓するのが正解?

 冷凍一筋20年、出会った食品のほぼ全てを凍らせてきた冷凍王子 西川剛史さんの著書『冷凍王子の冷凍大全』よりお届けします。

『冷凍王子の冷凍大全』 サンマーク出版
『冷凍王子の冷凍大全』


あなたの家でもやってない? 冷凍間違い探し


✖️買ってきた袋のまま冷凍

 まずは左上の袋に注目。面倒くさいからといってとりあえずそのまま冷凍庫に入れうと、食材が空気に直接触れやすく、乾燥&酸化の原因になってしまいます。

✖️ラップだけで冷凍

 次に真ん中の上部。ラップをかけて食材を冷凍しています。これならOKかと思いきや、ラップだけでは乾燥は防げません!ラップして冷凍用保存袋に入れるのが正解です。さらにラップだけだと散らかって、整理しづらいのも難点です。

✖️トレーごと冷凍

 右上あたりのシャケを載せたトレー。トレーの中にはたくさん空気が残っているので、冷凍したときに食材が乾燥しやすくなります。面倒でもトレーのまま冷凍するのはNGです。

✖️中身が見えない冷凍

 左下あたりの袋は中身が見えません。半透明の袋など中身が見えない状態で入れるのはNGです。中身を確認する間、冷凍庫を開けたままにしていると、冷凍庫の温度が上がり、他の食材にも悪影響が及びます。

✖️袋開けっぱなし冷凍

 最後は右下の開けっぱなしの袋。食材が冷気に晒されると乾燥&参加でおいしさがダウンし、衛生的にも✖️。さらに中身が冷凍庫の中で飛び出てしまう恐れもあります。

 5つのNGを踏まえ、どうすればごちゃごちゃ冷凍庫にならないようにできるでしょうか。冷凍王子の整理整頓術、冷凍サイクルの回し方を解説します。

これが正解!

①    断捨離する

 部屋の片付けと同じで、最初にやることは冷凍庫の中の断捨離。こまごましたものがたくさん入っていると、整理整頓も進みません。まずはすべての食材を出してみて、整理を始めましょう。

 特に邪魔になる保冷剤は必要な分だけ残して、他は冷蔵庫から出してください。食べかけの冷凍食品や、いつ冷凍したかわからない食材などは、早めにまとめ消費してスッキリさせましょう。

まずは無駄なモノを捨てる!

②    見える化する

 透明ではないビニール袋や保存容器、ラップをぐるぐるに巻いた食材は、中になにが入っているかわかりません。冷凍庫の扉を開けて、中身を確認するのに時間がかかると、冷凍庫の温度上昇につながります。

 透明な容器や保存袋に入れて、パッと見で中身がすぐわかるようにするのがポイント。ペンで食材名を書いたり、商品のラベルを貼りつけてもOK。

これでは何が入っているかわかりません
パッと見てすぐに中身がわかるように!

③    定位置化する

 食材別や目的に合わせて場所を決めておくと、出し入れが驚くほどスムーズに! 特におすすめなのが「こまごましたもの・使いかけのもの」スペースをつくっておくこと。このスペースは冷凍庫の目立つ場所に配置し、ここの食材は早めに消費しましょう。

 保存容器やブックエンドで仕切っておくと、空きスペースができても他の食材が倒れてこないので、冷凍庫がぐちゃぐちゃになりません。

肉・魚、野菜、ごはん、冷凍食品、パン・うどん、
こまごましたもの・使いかけのものなどに分けていくといいでしょう

④    1ヶ月に1回整理する

 定位置化までできたら、あとはきれいな状態をキープするだけ! 月に1回(例えば月末と決めて)、使いかけの食材やずっと冷凍庫に残っている食材など「早く食べた方がいいもの」を整理しましょう。

 そして、カレーやスープ、鍋など、何を入れてもおいしく成立する料理をつくって一気に食べて仕舞えば、冷凍庫の掃除ができてスッキリします。
 
 まずは①の断捨離。そして②→③→④→②・・というサイクルを常に意識すると、きれいな冷蔵庫がキープできます。
 
<本稿は『冷凍王子の冷凍大全』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです、本書では124食品の冷凍&解凍テク、最強冷凍のルール、定番食材まとめ買いのノウハウ、おいしくできる解凍方法などを解説しています>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)

【著者】
西川剛史(にしかわ・たかし)
冷凍専門家