小くよ94 「いちばん大切なことはなにか?」
日々のさまざまなことに追われていると、自分が本当は何を大切にしているかを忘れて行動してしまいがちです。
『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。
94日目は「いちばん大切なことはなにか?」
「いちばん大切なことはなにか?」
日常のあわただしさや責任の重さに圧倒され、私たちはとかく道を見失って流されたままになりがちだ。
いったんそうなると、心の奥でいちばん大切にしているものを忘れたり引き延ばそうとする誘惑にかられる。そんなとき、私は「いちばん大切なことはなにか?」と自問しつづけることにしている。
私は早朝の儀式の1つに、その自問を取り入れている。なにがいちばん大切か自分に確認することで優先順位をはっきりさせられるからだ。
おおいかぶさってくる責任の渦のなかで、私の人生にとってもっとも大切なこと、最大のエネルギーを注ぐ場所を選択することができる──私にとって、それは妻や子供たちの要求に応じられること、書き物をすること、穏やかな心になるために訓練をすること、などだ。
一見ごく単純なこの戦略は、自分をきちんと軌道にのせるためにとても役だっている。「いちばん大切なことはなにか?」と数分ほど考えていると、目先のことに意識が集中でき、せかせかしなくなり、自分の正当性を主張することに魅力を感じなくなる。
反対に、そう自問するのを忘れると優先順位が頭から消え、忙しさに流されてしまう。目が覚めたとたんに家を飛び出して仕事場に駆けつけ、遅くまではたらき、心や体の訓練はそっちのけにして人生の目標とはほど遠いことばかりやってしまう。
ほんの1分でいいから、定期的に「いちばん大切なのはなにか?」と自問するようにすれば、自分が定めた目標と摩擦するような選択をしていると気づくだろう。
これは自分の行動を目標に近づけるとともに、愛情ある決断をするよう自分を励ますための訓練だ。
<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>
(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
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【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者、ストレスコンサルタント
【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)