【おすすめの1冊】「忘れたい記憶」がある人へ
どうして人は、昔のことは
はっきり覚えているのに
昨日のことすら忘れてしまうのか。
そんな疑問に以前、
あるタレントさんが
こうこたえていました。
確かに、昔のことであろうと
最近のことであろうと、
勉強や暗記ものなど
心をまったく動かさずに
頭だけで記憶したものは
すぐに忘れてしまいます。
一方で、
怒ったり、泣いたり、
悲しんだり、喜んだり
「心」で記憶したことは
何年、何十年経っても
鮮明に残っているものです。
「そんなことより、今」
そうして心が揺さぶられた記憶の中には、
本当は忘れてしまいたいものもあります。
人生を前に進めることを
妨げている「思い出」もあります。
ときには
「忘れてしまっていいのだろうか」
と葛藤したりすることも。
*
京都でとても人気の
92歳の心療内科医をご存知でしょうか。
藤井英子先生。
そのもとには、
「悩み」や「苦しみ」を持った人々が
全国から相談にやってくるそうです。
その評判を聞きつけた編集者が
お話を伺いに行くと、
藤井先生はこうおっしゃいました。
この言葉をきっかけに出来上がったのが
藤井先生のご著書
『ほどよく忘れて生きていく』です。
藤井先生はこうもおっしゃっています。
辛い記憶や、自分を苦しめる記憶。
「忘れていい」と許可を出すことは
自分を許してあげること。
これを「ほどよく」できるようになると、
人生の時計の針が止まってしまった人も
再び歩きだすことができるのかもしれません。
ほどよく忘れて生きていく。
そんな風に生きていけたらいいな。