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小くよ33 ほめるのもけなすのも同じこと

家族であれ同僚・上司であれ知人・友人であれ、人からけなされることがあったら凹んでしまうのが人間です。でも、そもそもこの世の全員に認められるのも不可能なことです。

2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

33日目は「ほめるのもけなすのも同じこと」

ほめるのもけなすのも同じこと

 人にけなされることをどう受けとめるか──これは人生で避けて通れないレッスンの1つだ。

 ほめるのもけなすのも同じこと。そう思えば「万人を喜ばせることはできない」という古い格言があらためて納得できる。選挙戦で候補者が55%の票を獲得して「圧勝」したとしても、投票者の45%はべつの候補者に勝たせたかったわけだ。かなり謙虚な気持ちにさせられるではないか?

 家族や友人や同僚から認められる率が、これより高いとは思えない。みんなそれぞれの価値観があって、いつも自分の考えが人と一致するとはかぎらない。なのに、私たちはその明白な事実を受け入れたがらず、自分の考えが拒否されたり反論されると怒ったり傷ついたり不満を感じたりする。

 この世の全員に認められるのは不可能だという事実を受け入れる時期が早ければ早いほど、生きやすくなる。否定されることもあるという事実と戦わずにそれを受け入れれば、人生の旅に役だつ視点を身につけることができる。

 否定されたときは落ち込まずに「またか。そんなこともあるさ」と思うようにする。そうすれば人に認められたときは快い驚きを覚えて、それに感謝するようになる。

 私は毎日のように人からほめられたりけなされたりする。講演を頼んでくる人もいれば頼みたくないという人もいる。電話でいい知らせを聞くこともあれば、悪い知らせを聞くこともある。

 娘の一人は私の態度に喜び、もう一人は反発することもある。だれかにほめられることもあれば、留守中にかかってきた電話を後でかけ直さなかったことで非難されたりもする。いいこと/悪いこと、認められること/拒絶されること……。私たちの人生はその繰り返しだ。

 私自身は拒絶されるよりは認められるほうが好きだとはっきり言っておく。そのほうが気分がいいし楽だから。しかし自分が満足すればするほど、人の評価に頼らなくてすむようになるのは事実だ。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

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