「糖質疲労」ランチ後に眠くなる人が病気の入り口に立っているかもしれないワケ
健康診断で判明する「空腹時血糖値」や「HbA1c」。これらの数値が正常範囲内だからといって安心できないことがあります。もしも睡眠不足や疲労、睡眠時無呼吸症候群といった身体的な要因がないのに、ランチ後の昼下がりに強い眠気を日常的に感じているなら要注意。重大な病気の連鎖が始まる入り口に立っているかもしれないからです。
12万部突破のベストセラー『糖質疲労』より冒頭の試し読みをお届けします。
食後の眠気は病気の始まり
ランチの後
「眠くなる」「だるくなる」なら
この食べ方を試してください。
「おにぎり1個」より「パテ2倍もりもりバーガー」
「とろろそば」より「二郎系ラーメン」
「サラダチキン」より「唐揚マヨネーズ」
そんなうまい話ある?
そう思った人だけ読んでください。
ランチ後、「眠い」「だるい」は糖質疲労かも
「糖質疲労」という言葉、はじめて聞いたことでしょう。
これは現代社会でひそかに、しかし、確実に増えてしまっている症状について、私がアスリートやビジネスパーソンの方たちとお話をしていて気づいた概念です。ですからご存じなくて当たり前です。
これまで何冊か本を出していますが、「糖質疲労」については本書ではじめてお話しさせていただきます。
「糖質疲労」とは何なのか? 実は、みなさんにとても身近な問題なのですが、自分のこととは思っていない人がほとんどだと思います。
「ランチ後は誰だって眠くなるでしょう?」「たまたまこのところ忙しく、寝不足だったからな」そんなふうに思って、とりわけ気にとめず、毎日を過ごしておられる人が多いのではないかと思います。
しかし食事の後、しばらくして眠い、だるい。または、十分に食べたはずなのにすぐに小腹が減る、集中力が途切れる、イライラする、首の後ろがずんと重くなる──といった症状があるなら、それは「糖質疲労」の可能性が大きいと思っています。
ランチ後にこうした症状を訴え、午後のパフォーマンスを下げている人が実に多いので、私はこの問題を理解しやすくするために、不快な症状をまとめて「糖質疲労」と名づけました。
そして、この本をお読みいただき、この疲労感が今日のパフォーマンスの低下のみならず、やがて様々な健康上の問題を起こすことを知っていただきたく思います。そして、ちょっとした知識と工夫でそれを改善できることもお伝えしたいと思います。
一方、ご自身が「糖質疲労」なのかどうかが体感ではわからないけれども不安という方もいらっしゃるでしょう。現在ではドラッグストアで、数百円で「糖質疲労」の有無を誰でも確かめることができますから、ご安心ください。本書ではそうしたチェック法などについてもご説明いたします。
「食後高血糖」と「血糖値スパイク」が起こす糖質疲労
みなさんは「食後高血糖」と「血糖値スパイク」という言葉をご存じでしょうか?
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【著者】
山田悟(やまだ・さとる)
医師、北里大学北里研究所病院副院長 糖尿病センター長