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小くよ79 人のせいにするのをやめる

 思い通りにならないことが起きたとき、予期せぬアクシデントに見舞われたとき、その原因を他人に求めていないでしょうか。

 不幸は人のせい? そうではないと考えてみると?

 2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

 79日目は「人のせいにするのをやめる」

人のせいにするのをやめる

 なにかが期待どおりにいかなかったとき、私たちはつい「だれかのせいだ」と思いがち。捜しものが見つからないのは、だれかがどこかにおいたせい。車の調子が悪いのは、修理屋がさぼったからじゃないか。

 家計費が赤字なのは、カミサンが浪費したから。家が散らかりほうだいなのは、みんなが片づけないから。企画が遅れているのは、同僚がきちんと仕事していないから。例をあげればきりがない。

 こういった「人のせいにする」症候群は、いまの社会にまんえんしている。個人的なレベルで見れば、自分の行動や悩みや幸せのすべては自分の責任ではなく人のせい、という考え方の浸透だ。

 社会的なレベルで見れば、ばかげた訴訟や犯罪者さえのけぞるような滑稽な言い訳のられつ。人のせいにする習慣に染まると、自分の怒りや欲求不満、落ち込みやストレス、不幸せはすべて人のせいだと思い込むようになる。

 個人の幸せということでいえば、人のせいにしながら幸せになれるはずがない。たしかに私たちの悩みには人や環境によって生じるものもあるが、それを乗り越えて幸せをつかまなければならないのは自分だ。環境は人をつくらない、人を表現するだけだ。

 1つの実験として、人のせいにするのをやめたらどうなるか見てみよう。つまり、自分の幸せや人や環境にたいする反応に自分で責任をもつ、ということだ。

 家が散らかっているときは、だれかのせいにせず自分で掃除する! 家計費が赤字になったときは、自分がどこで節約できるか考える。いちばん大切なのは、自分が不幸せなとき、自分を幸せにするのは自分しかいない、と言いきかせることだ。

 人のせいにするのは心身ともに莫大なエネルギーを使う。「あんたのせいでこうなった」式の思考はストレスと病気に直結する。人のせいにすれば、自分の幸不幸は自分でコントロールできず、人の行動に左右されるものとなり、生きることに無気力になる。人のせいにするのをやめれば、自分のパワーを取りもどすことができる。選択者としての自分が見えてくる。

 カリカリしているときも自分がその感情の造り主だと気づく。同時に、もっと前向きな感情の造り主になれることにも気づく。人のせいにするのをやめれば、人生はもっと楽しくなり、はるかに気楽になる。

 実験して、なにが起きるか見てみよう。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

『小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版) リチャード・カールソン

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