出版社の「書店営業」ってどんな仕事? ~BOOK TALK 特別編・前編
Sunmark Web 「BOOK TALK」は、サンマーク出版のPR戦略室で働く新井俊晴と杉本耕亮が、「本の世界」で働く人たちの奮闘記をお届けする対談記事です!
突然ですが、サンマーク出版は現在「営業職」の募集を行っております!https://tenshoku.mynavi.jp/jobinfo-351562-1-2-1/
出版社といえば「編集者が主役」というイメージですが、実は「営業部」は出版社の心臓部分。どんなに素晴らしくて役に立つ本も、必要としてくれる人の手に届いてこそです。そんな「届け手」となって、一緒に「出版業界」と「サンマーク出版」の未来をつくってくれる方をお待ちしております!
「でも、出版社の営業って何をするの?」
「業界経験がないと難しいでしょ?」
というお声もチラホラ・・・。
けっしてそんなことはありません!私たちが大事にしている「考え方」に共鳴してくださり、「未来をつくる最高の仕事を一緒にしたい!」と思ってくださる方なら大歓迎です!
今号は【BOOK TALK 特別編】といたしまして、「サンマーク出版の考え方」と、「出版社の書店営業の仕事」がわかりやすく伝わるように、営業部を牽引する「2人のリーダー」にPR戦略室の新井がいろいろな話を聞いてきました。
それではBOOK TALKスタートです!
「営業職」の募集をしています!
新井俊晴
みなさん、こんにちは!「BOOK TALK」へようこそ!サンマーク出版PR戦略室、”ひとり広告代理店”の新井です。
杉本耕亮
同じくPR戦略室、兼営業部、”ハイブリッド営業マン”の杉本です!
新井 Sunmark Web「BOOK TALK」は、本の世界で働く人たちの奮闘記をお届けする対談です。今号は「特別編」といたしまして、サンマーク出版の営業部を率いる「2人のリーダー」に、「出版社の書店営業」について聞いていきたいと思います!
杉本 サンマーク出版は、現在「営業職」の募集を行っております!「BOOK TALK」を読んでいただいて、「一緒に出版の未来をつくっていきたい」と思ってもらえたら嬉しいです。ということで、今回のテーマは…
「出版社の『書店営業』ってどんな仕事?」です!
●出版社の「書店営業」ってどんな仕事?
新井 ということで、営業部はいま採用活動をしているんだよね。
杉本 そうなんです!今回の募集では業界経験は問わないということで、出版業界以外の人も募集しているんです。
でも「出版社の営業」って、あまり業界外の人にはイメージわかないですよね。なので、この「BOOK TALK」をきっかけに多くの人に知ってもらう機会になればいいなと思ってます!もちろん、業界内の人も大歓迎です!
新井 いい企画!やっぱり出版社って編集部が花形だし、営業部がなにをしているかっていうのは、よくわからないですよねぇ。テレビドラマもだいたい「編集者」が主役だし(笑)
杉本 編集者は華やかですからね!でも、出版社の営業の仕事って「知れば知るほど奥が深くて、おもしろい」ですよ!これは10年以上書店営業をしているぼくが言うんだからまちがいありません。
新井 おっ!かっこいい!今回は「特別編」ということで、はじめて見てくださる方もいるので、まずは杉本くんの「肩書き」からご紹介したほうがいいですよね。社内で一番長い「例の」肩書き…。
杉本 そんなネタみたいに!えっと、「営業部エリアマネージャーアドバイザー兼西日本統括マネージャー兼PR戦略室ディレクター」の杉本耕亮です!営業として、実際に書店さんで「本を売る」現場の仕事をしながら、PR戦略室では全体の販売プランを新井さんと一緒に考えてます!
新井 おー!さすが「サンマークの寿限無…」!! ……でも今日は、杉本くんの次に長い肩書きの人も特別ゲストで呼んでます!どうぞー!
清水 はーい!「営業部チーフマネージャー兼東日本統括マネージャー」の清水未歩です。BOOK TALKは初登場になります!よろしくお願いします!
新井 清水さんと杉本くんの二人は、営業部を率いる立場として、「現場でベストセラーをつくる」という仕事をされているんですよね。いま営業部って何人くらいいるんでしたっけ?
清水 「率いる」ってちょっと照れますけど(笑) とっても頼りになる杉本くんと一緒に営業部のみんなと楽しく仕事させてもらってます!営業部は新宿にある本社と、あと全国の書店さんを訪問するために、北海道・大阪・広島にも部員がいて、全部で16人在籍してます。
杉本 従業員が全部で50人超なので、全従業員の約3割くらいが営業部ということになりますね。大手以外の出版社でこれだけ営業部員がいる会社って少ないかもしれません。コロナのときに書店さんへの直接訪問が難しくなったじゃない? そのことをきっかけに業界全体ではいまでも営業部員は減っている状況ですし。
清水 そうですね。でも私たちは減るどころか、いままた新しい仲間を探してまして(笑) これにはすごく大事な理由があるんですよ。
新井 ほー!教えてほしいです!
清水 そのまえにまず、私たち「出版社の書店営業」がどんな仕事をしているかをご紹介しますね!
杉本 えっと、二人ともちょっといい?敬語でお話しされてるのがすごい気持ち悪い…。「夫婦」ですよね。新井さんと清水さん。
杉本 なんか朝会社にきたら、二人ともムスッとしてて、めっちゃやりづらいことあるんですけど(笑)
新井 ちょっと!
清水 会社ではちゃんとしてるから!どんなに腹立つことがあっても!
●「ほしい本がちゃんとある」をつくる
清水 はい!じゃあもうちょっとフランクにやるね(笑) まず出版社の営業の仕事ってどんなものか、イメージがわきづらいと思うので、「ある営業部員」の一日を図にしてみました!
新井 こうして見ると、営業部の人ってあんまり社内にいないよね。にぎやかだからすごいいるイメージあるけど(笑)
清水 「外に出る」っていうのが、営業の仕事の基本だからね。でも、月初は「新刊会議」っていって刊行予定の本について編集者と打ち合わせしたり、月に2回は営業部内でのミーティングがあったりで、いわゆる「在社日」もあります!
新井 なるほどね。この外に出ている「書店訪問」って、どんなことをしてるの?
杉本 これ、ぼく説明していいですか!二人だけで話されてると居場所ないんで(笑) ぼくの考える「出版社の書店営業」って、大きくこの3つです!
新井 「書店さんの在庫チェック」って出版社がやるんだよね!これ、他の業界の人はちょっとびっくりするのでは…。
杉本 もちろん書店員さんも自分たちで在庫を確認しているけど、突発的に抜けてしまったりしている本もあるので、それを探して埋めていくのはぼくらの大事な仕事です。書店さんで本を探していて、ほしいシリーズのある巻数だけ抜けているとがっかりするでしょ?あれをゼロにしたい!
清水 したいしたい! 書店さんで、紙にメモしながら棚を見ている人を見かけることがあると思うんですけど、あれが「抜けている本」探しの真っ最中の書店営業です(笑)
新井 地道な作業だけど、めちゃくちゃ大事だよね。出版社にとっても、書店さんにとっても、もちろんお客さんにとっても「ほしい本がある状態」にするっていうことは。
②の「新刊や売れ筋商品の情報提供」はわかりやすいです!営業さんはこれをやってくれているイメージ!
杉本 「新刊」って、これから発売される本のことなんですけど、新刊案内っておもしろいんですよ。売れるのか売れないのか、わからないから。どの本を強くおススメするかが、営業の腕の見せ所です!書店さんからすると確実に売れるものを店頭に並べたいはずですし。
新井 そうだよね。新刊を初回から思い切って仕入れるのは書店さんからするとリスクがある気がする。
杉本 そうそう。だから僕ら営業は「そこまで言うならチャレンジしてみよう!」って書店さんに思ってもらわないといけないと思っていて。
清水 そうだね。せっかく置いてもらうなら「前向きな気持ち」で置いてもらいたいもんね。
新井 なるほどね。「あなたが言うならいい場所にたくさん置きますよ!」っていう「信頼」が大事ってことか。
杉本 まさに!僕らはそのためにも日々書店さんに訪問させてもらってるわけです。
●世界的ベストセラーも、書店さんから生まれた
新井 ③の「売り場づくり」の話も教えてください!
杉本 はい!「②新刊や売れ筋商品の情報提供」と「③売り場づくりのご提案」は、ほぼセットです。これで「売れる」っていう事例ができると、それを他の店舗にも広げていけるので、いちばん気合が入るところですね!
これは吉本興業の前会長・大﨑洋さんの『居場所。』という本で、昨年3月に発売して9万部のベストセラーになっているんですけど、発売と同時に紀伊國屋書店新宿本店さんで仕掛けていただきました。
売れる前のダウンタウンとのエピソードなどが、すごく濃く書かれていて、ぼく自身、めちゃくちゃ楽しみにしていた本なんですけど、その熱意を書店さんにお伝えして、実現したのがこちらです。事前に新宿本店の担当者さんが展開のイメージまで含めてラフをかいてくださって、メインのパネルの前に、マイクを設置したのがこだわりポイントですね!
清水 この展開はすごかった!これで実際にすごく売れて、同じような展開をしてくださる書店さんが、全国に広がっていったんだよね。自分たちの提案がベストセラーに繋がっていく、営業の醍醐味だな…。私も自慢していい?
杉本 もちろん!自慢のつもりじゃなかったですけど(笑)
清水 いまは世界中で売れている『コーヒーは冷めないうちに』なんだけど、この本は最初はゼロからのスタートで。著者の川口先生も劇作家が本業だったので小説を書くのははじめてで、サンマーク出版もほとんど小説を出す出版社じゃなかったから、本当にはじめてづくし(笑)
担当編集者の池田さんととにかくいろいろ話して、「カフェのメニュー風パネル」を手作りして、いくつかの書店さんでしかけてもらったことからはじまったんだよね。
そこで売れ始めたことがきっかけで、書店員さんが選ぶ「本屋大賞」にノミネートされて、映画化までされて…。この本の「シンデレラストーリー」をいちばん近くで見られて幸せだったなぁ。
新井 『コーヒーが冷めないうちに』も『居場所。』も、書店さんが積極的に仕入れて展開してくださったところから始まってるんだ。そうすると、営業の仕事って「ベストセラーへの道をつくる」っていうことになるんですかねぇ。
清水 そこまでかっこよくは思ってないけど(笑) 私たちは「目の前にいる書店員さん」に本を紹介しているけど、その先にいる「ひとりひとりの読者さん」まで届けないといけない。その届け方を、書店員さんと一緒に考えるっていうのが、私たちの仕事の本質じゃないかな。
ベストセラーになるのは、あくまでもその「結果」なんだと思う。
新井/杉本 かっこいい…!
(後編につづきます!)
募集ページはこちらです!
https://tenshoku.mynavi.jp/jobinfo-351562-1-2-1/
手のひらに、一冊のエネルギー。
サンマーク出版の新井と杉本がお送りいたしました!
杉本くん、清水さんと編集者の座談会をお届け!
(5/15,16,17 全3回)
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BOOK TALK vol.3
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