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小くよ57 もっと穏やかな運転者になろう

 自動車を運転していると、先を急いでいる車に遭遇することがあります。車線変更を繰り返し、車と車の間を縫って危なっかしいこと、このうえありません。まさに「人のふり見て我がふり直せ」です。

 2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画としてこの名著の新装版『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

 57日目は「もっと穏やかな運転者になろう」

もっと穏やかな運転者になろう

 あなたがもっとも緊張する場所はどこ? ほとんどの人は渋滞の道路で運転すること、と答えるはずだ。高速道路を見ると、まるで道路ではなくレーストラックのようだ。

 もっと穏やかな運転者になるメリットは3つある。第一に自分も周りの人たちも事故にあう確率が減る。第二にストレスがぐんと減る。第三に血圧が下がり、ハンドルをきつく握らなくなり、目が血走らず、理性がはたらくようになる。せっかちに運転したって目的地に着く時間は変わらない。

 最近、オークランドからサンノゼまで車で行ったとき、渋滞していたが、動くことは動いていた。そのとき車の列を縫うように進もうとするせっかちな運転者に気づいた。明らかに彼は急いでいた。

 私はその45分の道のりを、買ったばかりの音楽テープを聴いたり考えごとをしながら、ほとんど同じレーンを走っていた。高速道路を降りて、ふと気づくとさっきのせっかちな運転者が私の後ろにいる。意図せずに彼よりも早く着いていたのだ。彼はアクセルを踏んだりレーンを細かくかえて同乗の家族を危険な目にあわせたのに、手に入れたのは血圧の上昇と車の摩耗だけだった。

 これと同じなのが、あなたの車を追い越して次の信号に急ぐ運転者。スピードを上げてもなんにもならない。チケットをきられたり、8時間も交通講習を受けなくちゃならなくなったら目もあてられない。

 もっと穏やかな運転者になろうと決めると、車の中にいる時間をくつろぎタイムにすることができる。運転を目的地に向かう手段としてのみ考えず、呼吸法を練習したり考えごとをする機会ととらえよう。私は筋肉をリラックスさせるためのテープさえ持っている。それを聴きながら運転すると、目的地に着いたときは車に乗る前よりもずっとリラックスしている。

 運転する人は一生のかなり長い時間を車の中で過ごす。その時間を欲求不満にかられて過ごすか、もっと賢明に活用するかはあなたしだいだ。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

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