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小くよ04 頭で悩みごとの雪だるまをつくらない

 夜中に目が覚めて、ネガティブなことを考え始めたら止まらなくなって眠れなくなった――。誰しも経験のあることでしょう。いい解決策があります。

 今月スタートしたサンマーク出版のオウンドメディア「Sunmark Web」の特別企画として、『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

 4日目は「頭で悩みごとの雪だるまをつくらない」

頭で悩みごとの雪だるまをつくらない

 もっと穏やかに生きるにはどうすればいいか。強力なテクニックがここにある。

 まず「マイナス思考や不安のタネというのは勝手にふくれあがるものだ」とつねに自覚する。なにか考えているとき自分がどんなに緊張しているかお気づきだろうか? くよくよすればするほど気分は落ち込む。次々に悪いことが頭に浮かび、ある時点までくるとガクゼンとする。

 たとえば、ふと夜中に目が覚めて、明日かけなければならない電話のことを思い出すとする。すると思い出してよかったとほっとするかわりに、明日やるべきことをすべて思い出す。

 上司との面倒な会話を頭の中で復習するうちに神経がピリピリ。そうなると、こんなグチが口をつく──「ああ、なんて忙しいんだ。明日は電話をかけまくらないと。いったい、だれのための人生なんだ」。そのうち自分が哀れになってくる。

 こういった「思考の攻撃」には終わりがない。事実、私のクライエントのなかには一日中こんなメンタル・リハーサルをしている人がたくさんいる。悩みや不安で頭がいっぱいのとき、心が穏やかになれるはずもない。

 解決策はたった1つ。考えや悩みごとが雪だるまのようにふくらむ前にストップをかけること。ここにあげた例のように、明日やるべきことを頭の中で並べはじめたときは、すでに雪だるまが転がっているのだ。

 そんなときは明日のことを考えるのをやめ、「ああ、またやってるよ」と自分に言いきかせて蕾(つぼみ)のうちに刈り取ること。思考の列車が出発する前に止めること。そうすれば忙しさに焦点を合わさずにすみ、単純に電話のことを思い出してよかったと思えるはずだ。

 あなたは死ぬほど忙しいかもしれない。だが「忙しい、忙しい」だけではストレスがたまる一方だ。スケジュールに押しつぶされそうになったら、頭で考えや悩みごとの雪だるまをつくらないという簡単な方法をためしてみてほしい。どんなに効果的か、きっとびっくりするだろう。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。
【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)


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