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「第一印象が圧倒的に良い人」が外さない5つの要素

 初対面の人に「この人は仕事ができそうだ」とか「この人はだらしなさそうだ」というような第一印象を抱いたことはあると思います。何を基準に、判断しているのでしょうか。できるだけいい印象を与えるためには?

 史上最年少で世界トップクラスに君臨するメガバンクの「全米No.1」営業成績を残した酒井レオさんによるロングセラー『全米No.1バンカーが教える最強の気くばり』から、今日から「第一印象」をよくできる5つのポイントについて解説します。

『全米No.1バンカーが教える最強の気くばり』
『全米No.1バンカーが教える最強の気くばり』

その人自身の考えや状態は見た目から伝わる

 人間の体は、自分が思う以上にさまざまなメッセージを発しています。

 私は、ミーティングの間にときどき、相手の喉仏をさりげなく見ることがあります。ゴクンとつばを飲み込んでいると、「この人、緊張しているんだな」とわかります。

 あるいは、こちらから質問を投げかけて、相手が「えーと」と言いながら、目線を右上、または左上に泳がせたら「今から言うことはウソかもしれない」と察知できます。

 まさに「ボディランゲージ=身体言語」の言葉通り、その人自身の考えや状態が見た目を通して、ありありと伝わってくるのです。

 逆にいうとボディランゲージをコントロールできれば、相手に与える印象もコントロールできるということです。

 私が研修で必ずお伝えしている「第一印象をよくするための5つのポイント」を、ここでご紹介しておきます。

①服装

 第一印象でまず目に飛び込んでくるのは、その人の服装です。服装は、その人の見えている部分の大半を占めるので、印象を大きく左右するのは間違いありません。

 有名な話ですが、アップルの創業者スティーブ・ジョブズとIBMの幹部が会合を持ったとき、ジョブズはスーツにネクタイ、IBMの幹部はTシャツにジーンズの姿で現れたそうです。お互いに相手に好感を持ってもらうために服装を考えた結果、こうした面白いシーンになったのでしょう。

 男性のビジネスマンであれば、スーツやワイシャツはもちろん、少しラフな格好でもアイロンが当たっていてピシッとした清潔なものを着ていくのは当然です。

 問題は、目に見えるところではなく、目立たないところ、自分の手がなかなか届かないところです。

 たとえば私はよく、相手の「ズボンのすそ」に注目します。すそまできちんとアイロンが当たっているのか、靴下は肌が見えるショートのものではなく、ロングのものをはいているのか、といったところに目をつけて、どのくらい気くばりができる人かを判断します。

 また、もう1つ注意しているのが、服の色。

 私は、お客さんのところを訪ねる際、できるだけ「相手の会社(ロゴやアイコンなど)のカラー」に合わせた色を、どこかに取り入れるようにしています。服が難しければ、ネクタイやカフスボタンなどでもかまいません。

 相手側に特徴的な色がない場合は、「自分のカラー」であるピンク色のものを身に着けます。こうすると、相手の印象に残りやすくなるだけでなく、何か贈り物などをしてもらえることになった際に、相手が迷わずに済みます。

 見えるところばかり飾りたてて、見えないところで手を抜く人間は、仕事でも詰めが甘く、ミスが多いものです。

 第一印象は服装で決まりますが、中でも目に見えないところまで、注意が行き届いているかどうかが重要になります。

②靴

 2番目のポイントは靴です。

 靴が汚いとろくな仕事ができない、というのが持論で、高価な靴でなくてもかまいませんが、きちんと手入れが行き届き、ピカピカに磨いてあるかどうかが重要です。

 私は服装よりも、まず靴を見て、それから上のほうを見るくらい足元の装いを重視しています。細かいところまで気をくばれるかどうかは、靴の手入れの行き届き具合でわかるといっていいでしょう。

 靴の磨き方だけではありません。もうひとつ注目するのは靴底の減り方です。どんな減り方をしているかで、その人の健康状態がわかるからです。

 これは整体の先生から教わったことですが、靴底の外側がすり減っている人は消化器系の内臓が悪いということです。逆に内側がすり減っている人は骨格に問題があるとか。健康な人は、靴底が均等に減るそうです。

 また、靴底が傾くくらいまで減っていながら、まだはき続けているという点で、細かいところに気をくばれない、だらしのない人だと想像できます。だらしのない人は、仕事でもミスをする恐れがあるので注意が必要です。

③歩き方

 3番目のポイントは靴とも関係しますが、歩き方です。

 健康的な人は背筋を伸ばしてまっすぐ、きれいな歩き方をします。一方、健康に問題を抱えている人は、猫背だったり、がにまただったり、体が傾いていたりと、どこか不自然な歩き方をするものです。

 街中で観察していても、「素敵だな」と思う人ほどゆったりと、けれどもスムーズに、まるで「水の上を歩くように」歩きます。ほかの人よりスピードは速いものの、バタバタと急いでいる様子には映りません。

 このように、美しい姿勢で堂々と胸を張って歩く人には、理屈抜きで人をひきつける魅力があります。

 私自身はよく、そうした街中で見かけた「お手本」や、雑誌で目にした「成功している経営者」などになりきったつもりで、スピーディに、けれども焦らず、歩くことを心がけています。歩き方を整えると、不思議なことに速く移動していても靴底があまりすり減りません。

④背筋

 4番目のポイントは背筋です。

 背筋をぴんと伸ばすには背筋と腹筋の力が必要です。正しい姿勢が維持できずに、猫背になったり、お腹が出たりして、姿勢がぐにゃぐにゃしてしまうのは筋力が弱い証拠です。

 つまり、体の鍛練ができていないのです。私の場合、そういう人を見ると、「忍耐力に不安があるかもしれないな」という見方をします。

 耳と肩の位置が前後にずれないよう、胸を張って、「頭からまっすぐつるされている」状態をイメージすることを心がけてみましょう。

⑤声

 5番目のポイントは声です。

 ぼそぼそと小さな声で話すのはもってのほか。自分に自信がないのを、周りに吹聴しているようなものです。声が大きいと、それだけで注目を集めることができます。

 声の大きさは自分でコントロールできますから、人と話すときは相手にしっかり聞こえるように、はっきり発音しましょう。息の量を多めに、のどからではなく、腹から声を出す感覚です。高さもふだんよりワントーン低いくらいが、声に厚みが出てちょうどいいでしょう。

 こうしたことを少し意識するだけでも、相手に与える第一印象はかなり変わってきます。

<本稿は『全米No.1バンカーが教える最強の気くばり』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部) 
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