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社会人3〜4年目で転職に挑む人に知ってほしいモヤモヤの正体

 新卒で会社に入って数年。色々と周りも見えてきて「このままこの会社で勤め続けていていいのかな?」と考えるようになった。いざ転職活動をしようと思い立ってみたものの、なんだかモヤモヤする――。

 そんなケースは意外と少なくありません。モヤモヤしてしまう原因の一つに、転職活動が学生時代の就活とは根本的に違う現実があります。『「会社辞めたい」ループから抜け出そう! 転職後も武器になる思考法』よりお届けします。

『「会社辞めたい」ループから抜け出そう! 転職後も武器になる思考法』 サンマーク出版 佐野創太
『「会社辞めたい」ループから抜け出そう! 転職後も武器になる思考法』

学生時代の就活と違って、私たちは「孤独で複雑」な転職活動をする

 私たちの多くは学生時代に就職活動を経験しました。転職活動も新卒の就職活動と重なる部分はありますが、「決定的に異なる部分」が存在します。

 決定的な違いは、営業職の相談者Bさん(女性・20代後半)の経験にはっきりと表れていました。

 Bさんは転職したばかりの学生時代の友人に、転職の相談をしようとします。でも「やっぱりやめておこう」と思ったそうです。それはこんな事情からです。

「友人は結婚も考えていたので転職したんですよ。私も結婚を考えていて、似た境遇だから聞いてほしくて。でも、別の友人から『最近、彼氏と別れたんだって』と聞いていたのを思い出しました。『ちょっと聞いてよ』なんて言えない状況なんです」

 Bさんは他に相談できる人はいないか探すために、学生時代のサークルのLINEグループを開きます。

「サークルのLINEも動かなくなってきました。どんな投稿が爆弾になるかわからないんですよ。『うちの子かわいいー!』って子どもの写メを送る人がいるんですけど、そのグループには離婚したばかりの人もいます。当たり前なんですけど、みんなバラバラになってるんですよ」

 このことからわかるのは、転職は〝孤独な活動〟だということです。

 私たちは社会に出るまでは友人たちとは近しい人生を送っています。義務教育を卒業して、進学し、就職活動に入っていく。入社して1、2年はそれまでの人間関係と大きくは変わりません。会話も「仕事どう?」などと「共通の話題」を出せます。しかし、3年目、4年目となるにつれて、会話が「転職したよ」「結婚って考えている?」などと「それぞれの人生の話」に切り替わっていきます。

 このとき私たちは気がつきます。

〝いつの間にかバラバラの人生を歩んでいる〟

 さらに、この孤独に「転職活動の複雑さ」が絡み、モヤモヤはさらにループしていきます。

 社会人歴が3年、4年と積み重なるにつれて、仕事選びは複雑になります。多くの人は「仕事だけしていればいいわけじゃない」と思いはじめます。仕事を続けていく中で、仕事と生活のバランスを考えたり、「仕事が一番大事なわけじゃない」と考えたりする人もいます。

 その中で私たちは、「本当はこうしたい」という自分の本音を口にする機会が減ります。

 こうして、転職活動は孤独で複雑な活動となり、私たちの「会社辞めたい」のモヤモヤは行き場をなくしてループし続けるのです。

<続きの記事は後日公開予定です。本稿は『「会社辞めたい」ループから抜け出そう! 転職後も武器になる思考法』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock


【著者】
佐野創太(さの・そうた)
日本初かつ唯一の「退職学®︎(resignology)」の研究家/生成AIを活用した情報発信のパートナー

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