小くよ85 問題にたいする見方を変える
人は生きている限り、さまざまな問題を抱えます。中には解決できること、しなければならないこともありますが、問題のすべてが消えるわけでもありません。
2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。
85日目は「問題にたいする見方を変える」
問題にたいする見方を変える
支障や問題は人生につきもの。
真の幸せはすべての問題が消えたとき訪れるのではなく、問題にたいする姿勢を変えて、それらを気づきと忍耐を学ぶ場としてとらえたときにやってくる。心豊かな人生の基本は、さまざまな問題を、心を開かせる最適の場としてとらえることにある。
たしかに解決しなければならない問題もある。しかし、ほとんどの問題は人生の現実と理想のギャップを埋めようともがくことで生じる。内面の平和は、苦痛と快楽、成功と失敗、喜びと悲しみ、誕生と死といった人生の避けがたい矛盾を理解して受け入れることで得られる。人生の諸問題は、私たちに慈愛と謙虚と忍耐を学ばせてくれる。
仏教の教えでは、苦難は人の成長と心の平和に欠かせない要素だとみなされている。チベットの信者は、こんなふうに祈るという──「この旅で私にふさわしい苦難を与えてください、私の心が真に目覚めて解放され、宇宙と一体になれますように」と。
なんの苦労もない人生には成長する機会がほとんどないようだ。
自ら問題を求めることまではしなくてもいい。ただ、問題から逃げたり振りきることに時間をついやさず、それらを人生の大切な一部として受け入れることに時間をかけることをおすすめしたい。そうすれば、人生は戦いではなくダンスに近いことを発見するだろう。
あるがままに受け入れるという哲学は、流れにそって生きていく原点でもある。
<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>
(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock
【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。
【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)