見出し画像

小くよ62 一度に1つのことしかしない

 忙しい現代人は常にいろんなことに追われています。同時に複数のことをこなすことに躍起になっている人もいるでしょう。でもちょっと待って。目の前の1つのことに集中する、という癖をつけることも必要です。

 『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

 62日目は『一度に1つのことしかしない』

一度に1つのことしかしない

 このあいだフリーウェイを運転していたとき、通勤用の追い越し車線を走っている男性が髭を剃りながらコーヒーを飲み、おまけに新聞まで読んでいるのを目撃した!

 この社会のせわしなさをずばりとついた例を探していた私は「完璧だ!」と心で叫んだ。

 一度にいろんなことをしようとしたことは? 手間を省くために携帯電話が開発されたが、そのせいでますます暮らしが繁雑になった。妻と一緒に妻の友人宅に食事に招かれたとき、その友人が電話で話しながら玄関で私たちを迎え、料理をチェックし、娘のおむつを替えているのを見た(もちろん、その後で手を洗った)。

 私たちは人と話しながら頭ではほかのことを考えていたり、3つ4つのことを同時にやろうとする。

一度に多くのことをやろうとすると、目の前のことに意識が集中しなくなる。そうなると、いましていることに楽しみが見いだせないばかりか気が散って能率が上がらない。

 時間をくぎって一度に1つのことだけをする練習をしよう。同時には、なにもしないのだ。皿を洗う、電話で話す、車を運転する、子供と遊ぶ、妻や夫と話す、雑誌を読む──なんでもいいから、そのことだけに専念し集中する。

 すると2つのことが起きるのに気づく。まず、皿洗いやクローゼットの整理といった退屈なことでも楽しんでやっていることに気づく。それがなんであれ、気を散らさずに集中すれば没頭できて興味がわいてくる。次に、能率よくさっさと仕上がることにびっくりするはずだ。

 私は目の前のことに集中する癖をつけてから、書いたり読んだり、家の掃除や電話で話したりといった生活のすべての技術が向上した。

 あなたも同じことができる。一度に1つのことしかしないと決めるだけでいい。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者、ストレスコンサルタント

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)


◎関連記事