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生成AIど初心者の僕が、わずか1週間で本を執筆できてびっくりした全記録。急に「出版の未来」がやってきた

こんにちは、サンマーク出版の黒川精一です。会社の代表をしながら、本を作る編集者をしています。

「生成AIの書いた原稿なんて、
プロの現場では使えない」

普段、仕事をしていると、そんな声がよく聞こえてきます。AIが書いた原稿は、おもしろみがない。ステレオタイプで人間味がない。人の心をつかむような文章にはならない。そんな風に、僕も思いこんでいました。ほんの2週間前までは…。

ところが、あることをきっかけに「Chat GPT」と「Claude」(クロード)という2つの生成AIで、来年出版予定のある本の執筆をはじめることにしました。メインで使ったのは、長文を書くのに適していると言われるClaudeです。

あらかじめ著者の方には、「今回はこのような企画を考えていて、僕がライティングを担当させていただきます。その際、生成AIを駆使してみたいと考えているのですがよろしいでしょうか?」とお伝えしました。

僕自身は執筆もよく行うので、たとえAIがうまく書けなくても自分ですべて書き直せばいいと考えていました。

その著者は新しいチャレンジに積極的な人で、AIにも理解があるので快く応じてくださいました。そして、

「そのテーマだと、大切なことはこんなことです。様々な大学で行っている研究データがあるのでリンクを送りますね」

と言って、公になっている重要な研究の詳細とデータのリンクを5つほどメールで送ってくれました。

僕は早速、そのリンクをClaudeの記入欄に貼り付け、補足を書き込もうとしました。ところが、Claudeは「リンク」を読むことができません。機能上それができないようなんです。そこで、リンク先の詳細を1件1件コピペして記入欄に貼り付け、

「本を執筆したいから、
まずはこの内容を覚えて」

と記入しました。するとClaudeは「承知しました。あなたは本の著者なのですね。一緒に本が作れることを楽しみにしています。早速、どんな本を書けばいいか教えてください」と返事をしてきました。

いや、僕は著者ではなく、編集者なんだよ。そこで、こんなやりとりをしました。

へー、「編集者との打ち合わせを想定した対応」なんてしてくれるんだ。すごいな…。僕はいきなり心を奪われ、前のめりになりました。

結論から言ってしまうと、僕がはじめて生成AIのClaudeで本を書こうと思い立ったのは2024年11月9日(土)。第1稿が書き終わったのはそこから1週間後の11月15日(金)。約7万字、本の体裁にすると176ページ程度になります。そのレベルの原稿を仕上げるのに、通常の本づくりだと、

著者に取材

ライターが執筆

編集者が調整・リライト

というプロセスが必要なので、その間の日程調整がスムーズにいったとしても5か月程度はかかります。どんなに急いでも3か月。1年や2年かかることもあります。

それが1週間⁉︎

衝撃を受けざるを得ませんでした。Claudeは、有料プランであっても、お互いのやりとりを40ターンくらいすると3〜5時間程度使えなくなってしまいます(正確な数を僕は把握していません。文字数とかにもよるのかしら…)。きっとサーバーにアクセスが集中しすぎないようにする処置なのだと思います。

Claudeとやりとりし、原稿を一定量書いてもらったところで時間制限に入ってしまうので、僕がその間にその原稿をリライトする。そして、リライトが終わった頃に時間制限が解除されるので、また原稿を書いてもらい、再び時間制限に入ったところで僕がリライトする。

Claudeが書く

僕がリライトする

Claudeが書く

僕がリライトする

こんなことを1週間ずっと繰り返しながら原稿を進めていったのですが、5日目あたりになるとClaudeの書いた原稿を直す必要があまりなくなり、時間制限の間、僕は時間を持て余すようになっていました。

これは、連日とことんClaudeと向き合ったことで、「プロンプト」と言われる「指示」のコツをこちらがつかみはじめたことによる成果です。ちなみに「プロンプトとは何か?」をChatGPTに聞くとこう返ってきました。

このレポートは、生成AIど初心者の僕が、わずか1週間で本を書き終えた全記録です。以下、1週間を振り返っていきます。


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