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強引に仕事を押しつける上司をうまくかわす方法

 強引に仕事を押し付けてくる上司。部下としてはどのように接するのがいいでしょうか?

ひろゆきさんが実際にありそうなケースを踏まえて理想的な話し方をアドバイス。著書『ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に 負けない話し方を教えてください』よりお届けします。

『ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に
負けない話し方を教えてください』

超体育会系的上司が押しつけてくる仕事を断りたい
──上手に「仕事が進んでいない」アピールをしよう

<Before>

課長:悪いんだけど、来週月曜日までにこのデータを整理しておいてくれないかな。

A :すみません。実は、今週中までに完成させなければいけない資料があって、それが金曜日まではかかると思います。その後で作ることはできますが……。

課長:何でやってもいないのに、できないって言うんだ!

A :Bさんは今手が空いてそうなのですが……。

課長:あなたが、こちらの仕事を優先すればいいじゃないか!

A :今、作成中の資料は自分が担当しているプロジェクトの資料で、ほかの人に頼めません。社長や役員向けの資料と、社外の関係者向けの資料の、両方を作る必要がありますし。多くの方がかかわっているものなので、万全を期したいのです。

課長:何で、そう、どっちかという考え方をするんだ。どっちもやればいいじゃないか! もういい、誰か別の人に頼む!

無理を言われてもできないことを学んでもらう

 このケースでは、「残業していいですか?」という質問をするのも手だと思いますね。

 Aさんの言っていることが正しくて、時間内にはもうできませんという状態であれば、あとは労働時間をどう確保するかという話です。残業していいんだったら残業してやればいいし、残業したくないのであれば「この労働時間ではできません」と言うしかないと思います。

 気になるのは、Aさんの「Bさんは今手が空いてそうなのですが」という言葉。相手からすると、自分が仕事をしないための方便を語っているように聞こえます。

 この言い方だと、「ダメかどうかは、やってみてから言え」という課長が納得するはずもないと思います。

 こんな上司に対しては「じゃあ、やってみます。こういう理由から難しいと思いますけど、やってみます」と言って、真面目にやらなければいいと思います。

 そして、時間が経ったところで、「やはり、できませんでした」「できないって言ったじゃないですか」というやりとりをします。

<ここがダメ>

課長:何でやってもいないのに、できないって言うんだ!

A :Bさんは今手が空いてそうなのですが……。

(※「ダメかどうかは、やってから言え」と考えている課長には、仕事をしないための方便に聞こえる)

課長:あなたが、こちらの仕事を優先すればいいじゃないか!

 注意点としては、上司とのやりとりをテキストに残しておくといいでしょう。

 たとえば、引き受けて3日後ぐらいに「これ全然時間がなくて、まったく進んでいないので、来週月曜日までは無理だと思いますよ」とメールで打っておく。それでも頑張れと言うのなら、また2日後くらいに「やはり、間に合わない気がします。無理だと思います」とメールしたうえで、月曜日に「できませんでした」と報告する。

 いきなり月曜日に「ゼロです。まったくできていません」と言うと、たぶん課長も困ると思います。なので、「できていないし、進んでいない」ということを事前にちゃんとアピールして、「できないことはあらかじめちゃんと言った」というふうに形に残しておくんです。もしくは上司の上の立場の人をメールで巻き込んでおくのもいいですね。

「真面目にやらなければいい」と述べましたが、こういうケースで仕事を受けたとして、期日に仕上げられるように頑張ることがいいとは限りません。「強い言葉で押しつけたら、なんとかこなしてくれた」ということが一回成立すると、相手は味をしめて何度も同じことをしてくるんです。なので、強硬的に押しつけても、物事がうまくいかない経験を相手にしてもらうことも大切なのではないかと思います。

<After:こう変わった!>

課長:悪いんだけど、来週月曜日までにこのデータを整理しておいてくれるかな。

A :今週中までに完成させなければいけない資料があって、それが金曜日まではかかると思います。その後で作ることはできますが……。

課長:何でやってもいないのに、できないって言うんだ!

A :わかりました。別の仕事もあるので残業になるとは思いますが、やってみます。

※とりあえず仕事を受けておく。社内的に問題になると困るので「残業してもいいですか?」ということも聞いておこう。

(3日後)
A :(メールで)これ全然時間がなくて、まったく進んでいないので、来週月曜日までは無理だと思いますよ。

※「進まない」ことを報告。

(さらに2日後)
A :(メールで)やはり、間に合わない気がします。無理だと思います。

※「進まない」ことを再び報告。

(当日)
A :やはりできませんでした。メールで何度も報告した通りです。

※できないものはできないとわかってもらおう。

課長:仕方ないな……。

Point!:「できません」アピールも時に大事

<本稿は『ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に 負けない話し方を教えてください』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock


【著者】
ひろゆき(本名:西村博之)


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