小くよ64 台風の目に入る練習をする
「人がたくさん集まる場が苦手」という人は少なくないでしょう。何を話していいか、その場にいる人とどう打ち解けていいか?
しかし、一呼吸置いて対応してみると実はなんとかなるものです。
『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。
64日目は「台風の目に入る練習をする」
台風の目に入る練習をする
台風、竜巻、ハリケーンの目は、外側に暴風が渦巻いているときもそこだけ静かだ。
周囲は荒れくるっているのに、中心部は穏やか。私たちも台風の目のように混乱のただ中で落ち着いていられたらどんなにいいだろう。
驚くかもしれないが、「人間台風」の目の中に入るのは想像するよりずっとやさしい。必要なのは、その意志と練習だけだ。
たとえば、ちょっとうるさくなりそうな家族の集まりに出る予定があるとする。これを台風の目に入るいい訓練の場にしよう、と自分に言いきかせるのだ。わいわいもめるその場で、ただ一人の穏やかで落ち着いた人になろうと心に決める。まずは呼吸の練習だ。人の話を聞く練習もできる。相手に勝ちをゆずる喜びを味わうこともできる。つまり、決心しだいでそれができるのだ。
家族の集まりといった害のないシナリオから始めて、カクテル・パーティ、子供たちの誕生パーティなどで練習を重ね、台風の目に入る記録を伸ばして成功をかみしめよう。そうすることで目の前のことに意識が向き、自分ももっと楽しむことができるようになる。
これが身につけば、人生のもっと困難な場面──ケンカ、試練、悲嘆──でも訓練できるようになる。
一度でもうまくいき、それを続けていけば、台風の目の中で暮らしていくコツがわかるようになる。
<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>
(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock
【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者、ストレスコンサルタント
【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)
◎関連記事