たんぱく質が足りてない人に「たまご」食をオススメしたい理由
肉や魚と比べて調理が手軽で、栄養価は負けず劣らず高い。中高年の低栄養を解決し、筋肉と脳に効く「スーパーフード」。それが「まるごと生命」の「たまご」です。
「たまごは1日1個まで」「食べすぎに注意」などと言われることもありますが、最新知見に照らし合わせると、それは古い常識です。
1日4個以上毎日たまごを食べ、たまごをこよなく愛する76歳の鎌田實医師が、たまごの栄養の最新情報と「毎日の生活に“プラス1個”」する楽しい工夫を1冊にまとめた新著『長生きたまご』。冒頭の試し読みをお届けします。
Introduction
いくつになってもさっそうと歩きたい。
温泉、カラオケ、友だちと出かけたい。
おしゃれしたい。好きなスポーツを続けたい。
若々しさを保ちたい。快眠したい。筋肉・筋力を保ちたい。
年齢を重ねても、「〇〇したい」という気持ちは衰えませんね。人生100年時代と言われるようになりましたが、ただ「長く生きたい」というのではない。健康でいて、意欲や気力と、思いをかなえる体力を保って、我が人生を生き切りたいと考える人が多いでしょう。僕もみなさんと同じです。
僕は60代の後半に、自分の健康状態や生活習慣を見直して、これからはますます体が資本で、本当に大事な資産は「筋肉」だと考え、以後、積極的に「貯筋」をしてきました。
50年にわたり地域医療に携わり、日本が超高齢社会となっていく過程を見続けてきた僕の結論! ──それは、中年以降は誰でも「貯筋」をして、筋肉をなるべく減らさないことが大切、ということです。
しっかり「貯筋」していくためには、朝昼晩の3食で、十分なたんぱく質を摂る必要があります。そのために、もっとも効率がよいパーフェクト食材が「たまご」です。
「たまごは栄養豊富なんて知っている」と思うかもしれませんが、先日、テレビ朝日系列の「林修の今知りたいでしょ!」のスペシャル番組「国民の朝メシを大調査!『医師52人が選ぶ最強の朝メシBEST10』」にスタジオ出演しました。その堂々の第1位は、ほかでもない「たまご」。その栄養価は、まさに医師たちのお墨付きというわけです。
朝はもちろん、昼も夜も「たまご推し」の僕ですが、ある日の朝食をご覧ください。
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【著者】
鎌田 實(かまた・みのる)
1948年東京都生まれ。1974年東京医科歯科大学医学部卒業。1988年諏訪中央病院院長に就任。現在は同院名誉院長。地域一体型の医療のパイオニアとして、食生活の改善や健康増進の意識改革の普及に貢献。長野県をはじめ近年は佐賀県でも健康長寿を実現する「鎌田塾」を開催している。チョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故後の1991年には基金を設立して医師団を派遣し医薬品を支援したほか、現在もウクライナから避難している子どもたちの支援なども行う。地域医療と高齢者の健康増進についての豊富な経験と、自身の筋トレ、食生活などの実体験が話題を呼び、著書や全国での講演も多数。たまごをこよなく愛し、1日4個は食べて「たん活」と「筋活」を実践。カレーも好物。