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小くよ83 期待を捨てれば自由になる

 思い通りにならない日常に対する不満を抱え、いつのまにか顔をしかめてしまっていませんか。

 もちろん理想通りになれば万々歳ですが、すべてが期待したように進むはずもありません。期待せずに気楽に。

 2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

 83日目は「期待を捨てれば自由になる」

期待を捨てれば自由になる

 最近は私たちのほとんどがあまりにまじめすぎるようだ。私は長女によくこう言われる──「パパ、またまじめな顔をしてるよ」。

 軽く受け流そうとつとめている人たちも本当はきまじめなのだろう。ほとんどみんな、すべてのことに不満を感じてピリピリしている──自分が5分遅刻した、だれかが5分遅刻した、渋滞に巻き込まれた、だれかにガンをつけられた、いいがかりをつけられた、請求書の支払いがたまった、さんざん順番待ちをした、料理を焦がした、ばかなミスをやってしまった──ピリピリするネタは数えあげればきりがない。

 ピリピリする原因は、なにかが期待どおりにいかないとき、こんなはずじゃなかったと感じることからきている。ごく単純に私たちはこうあってほしいと願うが、期待どおりにいかないのが人生なのだ。ベンジャミン・フランクリンが的確にそれを言い当てている。

「私たちはかぎられた視野と希望と不安をモノサシにして人生をはかり、その環境が理想と一致しないと、それを苦難としてとらえる」

 私たちは物や人や期待どおりの出来事を求めながら一生を送る──それが手に入らないと戦ったり苦しんだりする。

 このきまじめさから抜け出す最初の一歩は、自分に問題があると認めることだ。そんな自分を変えたい、もっと気楽に生きたいと願うことだ。自分の緊張感は自分でつくり出していることを認めなければならない。自分で設定した生き方、それにたいする反応のしかたから緊張感が生まれるのだ。

 次に、自分の期待度と欲求不満度の関係を理解しなければならない。なにかが期待どおりにいかないとき、憤慨したり悩んだりする。その一方で、期待を捨てて人生をあるがままに受け入れると、自由になる。なにかにしがみつけばきまじめになり、緊張する。なにかを手放せば軽くなる。

 いい練習方法がある。今日一日なにも期待しないでおこう、という日を決めるのだ。その日は人にやさしさを期待しない。そうすれば人に冷たくされても驚いたり悩んだりせずにすむ。

 もしやさしくされたらうれしい驚きを感じるだろう。今日はなにも問題が起きないことを期待するかわりに、問題がもち上がったら「ああ、このハードルも越えなくちゃ」と心の中で言う。そういう姿勢で1日を始めれば、人生はいかに優雅になるか気づくだろう。人生に刃向かって戦うのではなく、人生とダンスをするようになる。

 練習を続ければ、まもなく人生すべてが軽やかになるはずだ。軽やかになれば、人生はもっと楽しくなる。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

『新版 小さいことにくよくよするな』(サンマーク出版) リチャード・カールソン


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