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小くよ77 自分のすべてをありのまま認める

 自分を完璧な存在だと思っている人は、ほとんどいないでしょう。欠点を自覚して、なりたい自分になれていないことに気を揉んでいる人は、少なくないはずです。

 でもちょっと待って。いやなところや欠点も含めて自分は自分なのです。

2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

77日目は「自分のすべてをありのまま認める」

自分のすべてをありのまま認める

 映画やミュージカルの『その男ゾルバ』に登場するギリシャのゾルバは、自分のことを「破滅のかたまり」と言ったという。実際に私たちはみんな破滅のかたまりで、そうじゃなければどんなにいいかと願っているにすぎない。私たちは自分が完璧な存在にほど遠いという事実を認めようとするかわりに、自分のいやなところに目をつぶろうとする。

 自分のすべてをありのままに認めることが大切なのは、もっと自分にやさしさと共感をもてるようになれるから。不安だらけで自信がまるでないとき強がって「なんでもないふり」をしなくても、その事実を認めて自分にこう言いきかせることができる。「ビクついてても、かまわないんだよ」と。

 嫉妬したり貪欲になったり怒ったりしたときも、その感情を否定せずに認めるようになれば、さっと乗り越えて前に進んでいける。

 自分のネガティブな感情を不安がったり否定したりするのをやめれば、そういった感情に振りまわされなくなる。自分の存在すべてをありのまま認めれば、自分の人生は完璧だというふりをしたり、そうなってほしいと願う必要もなくなり、いまこの瞬間に、自分のすべてを受け入れることができる。

 いやなところや欠点だらけの自分をそのまま受け入れると、ふしぎなことが起きる。ネガティブな感情だけではなくポジティブな感情もあったことに気づくようになる。

 自分の利益を頭において行動することもあるけれど、信じられないほど無欲の行動をとることもあると気づくようになるだろう。不安にかられるときもあるけれど、たいていは勇気ある行動をとれることに気づくだろう。カチカチになることはたしかにある、でもリラックスできることもある、と。

自分のありのままを認めるのは「自分は完璧じゃないかもしれないが、このままでいいんだよ」と自分に言いきかせるのと同じことだ。ネガティブな感情にとりつかれたら、それも自分の一部として認めることができるようになる。

 人間なんだから当然じゃないか、で片づけず、もっと自分を大きい目でやさしく見るようにしてみよう。自分は本当に「破滅のかたまり」かもしれないが、それを認めてリラックスすることができるようになる。すると周りもみんなリラックスする。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

『小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版) リチャード・カールソン

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