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小くよ73 小さな思いやりを頭の回線に組み入れる

 人のためになにかをする。1回だけでいいと思わない。それを周りに期待しないし、お返しもいらない。自然にできるようになると思いもかけなかったことになるかもしれません。

 2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

 73日目は「小さな思いやりを頭の回線に組み入れる」

小さな思いやりを頭の回線に組み入れる

 もっとやさしくて愛情深い人になるには行動が必要だ。

 それでいて皮肉なことに、なにをどうすればいいかの明確な処方せんはない。親切で寛大な行為は、自然に生まれるもの。人のためになにかをするというのが、頭の回線に組み入れられてはじめて自然にできることなのだ。

 私が学んだ教師や哲学者たちは、まず「どうしたら人に尽くせるか?」と自問しなさいと私に提案した。これは、人のためになにかする方法は無数にある、そう自分に思い出させるために大いに役だっている。実際に自問してみると、答えは無数に浮かびあがってくる。

 人のために役だつことを人生の目標の1つにすれば、もっとも適切な方法を思いつく。チャンスは無限にある。

 私にとっていちばんやりやすいのは自宅を友人(または見知らぬ人にも)に使ってもらうことだ。電車で老人に席をゆずったり、ジャングルジムで遊ぶ幼児に手を貸したり、グループの前で話をしたり、本を書いたり、娘の学校で奉仕活動をしたり、慈善事業に寄付したり、道でゴミを拾ったりもする。

肝心なのは、それを1回だけでいいと思わないことだ。人のためになにかやって、なぜみんなはいいことをしないんだろう、お返しをしてくれないんだろうと思わないことだ。人のためになにかするのは一生続くこと、人生について考える手段、とみなすことだ。

 このゴミは出す必要がある? あるとしたら、自分の番でなくても出しにいこう。知人が苦境におちいった? もしかしたら彼は話を聞いてもらいたがっているかもしれない。資金不足で悩んでいる慈善団体がある? 今月は少し余分に寄付できないかな?

 人のためになにかをする最善の方法は、ごく単純だということを私は学んだ。ちょっとした親切や思いやりなら毎日のようにできる。妻の新しいこころみを支えてあげること、時間をさいて話に耳を傾けること。

 もっと無心の人になるという自分の目標に近づくのは容易ではないことはわかっている。だが、小さな思いやりを日常に組み入れることで、私は自分が選んだ生き方がもっともっと好きになってきた。

「与えること自体が報酬だ」という昔のことわざがある。これは真実だ。与えることは与えられること。事実、受けるものと与えるものの大きさは同じだ。

 いろいろなやり方で自分を与えるにつれ、思いもかけなかった穏やかな感情が与えられる。だれもが勝つ、とくにあなたが。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

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