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小くよ10 いま、この瞬間を生きる

貧乏になったらどうしよう。子どもが非行に走ったら? 年を取って死んだら――。将来起こるかもしれないことは不安かもしれませんが、そこにとらわれすぎていないでしょうか。

2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として、『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

10日目は「いま、この瞬間を生きる」

いま、この瞬間を生きる

 かなりの部分、私たちの心の安定は、いまこの瞬間をどれぐらい生きているかにかかっている。昨日や昨年起きたこと、明日起きるかどうかわからないことに関係なく、あなたが生きているのはいまこの瞬間なのだ──いつも!

 言うまでもなく、私たちの多くはさまざまなことを心配しながら生きるというノイローゼの術を身につけている。いまのこの瞬間より過去の問題や将来の不安を優先させたあげくに、不安や欲求不満や失望にとりつかれてしまう。

 その反動として「いつかきっと」いまよりもっとよくなると信じて感謝や幸せを先送りにしてしまうのだ。ジョン・レノンはこう言った。「人生は、ぼくらがほかの計画を練っているあいだに過ぎていくんだよ」

 私たちがほかの計画を練っているあいだに、子供たちは勝手に育ち、愛する人たちは引っ越したり他界したりと去っていき、私たちの体型は崩れ、夢が指からすべり落ちていく。

 人生を来るべき本番の舞台稽古(げいこ)でもあるかのように生きている人が多い。そうではないのだ。実際、彼なり彼女なりが明日もここにいるという保証はないのだ。

 私たちにはいましかない、コントロールできるのはいましかない。いまこの瞬間に焦点をあてれば不安を押しのけることができる。不安は将来起こるかもしれないことにくよくよすることで生まれる──貧乏になったらどうしよう、子供が非行に走ったらどうしよう、年とって死んだら……、不安のタネはつきない。

 不安をなだめる最善策は、いま、このときを考えること。マーク・トウェインは言った。「私は人生の苦難を味わってきたが、実際に起きたのはほんの少しだった」と。これ以上うまい言い方は私にはできない。

 いまこの瞬間を意識する練習をすること。その努力が生き方を左右する。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

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