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お金持ちになるために絶対欠かせない「4つの能力」

 お金持ちになりたい。そう思っていても実際にどんな条件を満たせばいいのでしょうか。

「お金を稼ぐ能力」は必須。でもそれだけではありません。

『お金は君を見ている 最高峰のお金持ちが語る75の小さな秘密』よりお届けします。

『お金は君を見ている 最高峰のお金持ちが語る75の小さな秘密』
本とTREE

別個の能力をそれぞれ学ぶ必要がある

 経済活動を営む人なら誰でも、お金を扱う4つの力によって資産を増やすことができる。このうちひとつしかもたない人もいれば、4つをすべて備えている人もいる。

この4つとは、稼ぐ力、貯める力、守る力、使う力のことだ。稼ぐ力をもった人をお金持ちと呼ぶが、いったん稼いだ富を維持するには、これら4つの力すべてが必要だ。4つの力のうちひとつでもあればお金持ちにはなれるかもしれないが、富を維持し続けることはできない。そして、これらの力は、それぞれ別個の能力だ。だから、それぞれ違った方法で学ぶ必要がある。

1.お金を稼ぐ能力

「お金を稼ぐ力」のある人はよく目にするだろう。この力は外から見えるからだ。

 この力をもつ人の多くは進取の精神をもち、事業に精通し、セールスのうまい有能な人だ。

 楽天的で諦めることを知らないので、事業家にはこのタイプが多い。

 専門的な職業に就き、真面目で堅実な人にも、この能力がある。

 特に事業家のなかには、この能力だけが並外れている人が多い。

 ところが、彼らは相対的にほかの力が欠けていることが多い。

 借金をつくったり、詐欺に遭ったり、部下の横領に気づかなかったりと、財産の管理に未熟な面がある。

 彼らは口癖のように言う。「どんどん外に出て稼ぐことだけをしたい」、と。

 こういう人は会計のことや細かな投資の問題を理解したり、財務諸表を読むことを面倒に思い、おろそかにするのが常だ。

 だから、いったん財産を築いても、大きなお金を失ってしまう。

 税務申告も適当で、複雑な投資関係の支出についても「信じて任せる」という鷹おう揚ような態度を取るが、じつは面倒で理解できないからだ。

 また、どうやったらそんなにお金が稼げるのかという質問を受けても、自分でも稼いでいる自覚がない場合も多い。

 常に散財しているため、あとに何も残らない気がして、たくさん稼ぎながらも稼いでいる実感がないからだ。

2.お金を貯める能力

「お金を貯める力」は、稼ぐ力とは別の能力だ。

 よく稼ぐからといって、よく貯められるわけではない。お金を貯めるには資産のバランスをとり、細かな支出を管理する能力が必要だからだ。

 加えて、領収書の整理や物品の管理といった些細なことから、税率、利子、投資、為替に関する知識を身に着け、財政や支出の管理まで、しっかりやれなくてはならない。そもそも、お金に対する正しい態度を備えることが必須だ。

 つまり、小さなお金をないがしろにせず、大きなお金は使うべき場所に使ってやることだ。小さなお金をないがしろにすれば、周囲の人もそれに倣ってお金をないがしろにするし、大きなお金を使うべき場所に使わないと、周囲の人は去っていくものだ。

 人が去るときは、お金ももっていく。だから、貯める力には人柄の違いが出る。がっちりした面と鷹揚な面の両方を共存させる必要がある。稼いでも貯め方を知らなければ、底の抜けた瓶かめと同じだ。いくら稼いでも穴が空いていたら、いつか空になってしまう。

3.お金を守る能力

「お金を守る力」は、稼ぐ力のある人が貯める力を身に付けたあと、その財産を守るためになくてはならない能力だ。これも稼ぐ力や貯める力とは完全に違う、別個の能力である。財産を守るのは、最も難しいことのひとつだ。城は攻めるよりも守るほうが難しい。

 このレベルまで来ると、資産家として名が知られ、よい待遇も受けられる。家を一歩出れば、贅沢と虚栄が待ち構えているようなものだ。そして自分に見合った家、車、食事、友人、ブランド品を求めるようになる。自分が金融、政治、経済を見る目も一般人とは違うのだという意識をもち、先生の話を聞くよりも、自分が先生になったり、いっぱしの人物になったように考える。

 資産が消えるのは、ほんの一瞬だ。

 家を建てるのに3年かかっても、倒れるのはたった1日だ。築いた資産を失ういちばんの理由は、資産をしっかり管理して、ふさわしい場に投資できないからだ。

投資ほど難しいものはないが、

 何もしないでいるのは最悪の投資だ。

 だから、必ず投資しなくてはならない。ところが、投資というのは、ただがんばるだけではうまくいかない。洞察力とマクロな視点が求められ、買うときと売るときの基準をもたねばならない。それがないと、一瞬にして積み上げた城壁が崩れてしまう。

4.お金を使う能力

 最後は、「お金を使う力」だ。お金を使うには、高度の政治的テクニックを要する。質素であると同時に、ケチであってはいけない。自分は質素に生きるべきだが、それを家族や周囲の人、社員たちに無理強いしてはならない。「お金持ちの自分もこれほど倹約しているんだから、あなたもそうすべきだ」などと説教するのは言語道断だ。それは人生の価値観が違うからだ。

支払いの期日は必ず守ること。

 支払いを遅らせたり、あと回しにしたりしてはならない。親や子どもへのこづかいであっても、社員への給料を払うように、決まった日にきちんと渡すべきだ。

 また、清掃、修理、デリバリーなど、日当で暮らす人に仕事を頼んだら、その日のうちに代金を払おう。時間を切り売りして生活する人の時間を奪ったら、その代価を払うべきだからだ。

 美容室の予約を忘れたり遅刻したりして、美容師の仕事に支障を与えたら、それなりの代金を払う必要がある。彼らにとって、その時間は二度と戻らない資産だからだ。予約したレストランにどうしても行けなくなったら、謝るのではなく、キャンセル料を払うほうがいい。それが常識的なやり方だ。

 弁護士の友人に相談したら、食事をおごるのではなく、相談料を払うほうがいい。その弁護士だって、食事代くらいは自分で払えるだろう。専門分野に関する相談料が高額なのは、知識にそれだけの価値があり、その知識を学ぶのに多くの時間がかかるからにほかならない。

 逆に、つまらない見栄を張ったり、羽振りのよさを示そうとして、むやみに人におごるのはやめよう。お金のあるほうが食事代を出すべきだと思っている人とは、つき合う必要はない。そんな人から悪口を言われても、それは良薬だと考えよう。格好をつけたいから、プライドを保ちたいからと人におごるのは、無駄な努力だ。

 他人のお金を尊重できる人に対してなら、食事を何度かおごるのはかまわない。だが、おごってもらうのを当たり前に思っている人にまでおごっていると、自分のお金に叱られるようになる。お金をうまく使う力を学ぶには、人から悪く言われることも必要だ。自分のお金に叱られるよりいい。お金を怒らせると、あなたのもとを去っていくかもしれないからだ。

 つまり、この4つの力がそれぞれ別の能力であることを知り、ひとつずつ学んで努力する必要がある。

 このうちひとつでもおろそかにすると、長くお金持ちでいることはできない。一時的にお金持ちになることは可能かもしれないが、そうなるとあとがみじめになる。いったん手に入れたものを奪われる悲しみは、一度も手に入れなかったときよりも大きいからだ。たくさん稼ぎ、がっちり貯め、しっかり守り、うまく使う幸福なお金持ちになろう。

<本稿は『お金は君を見ている 最高峰のお金持ちが語る75の小さな秘密』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
Photo by Shutterstock


【著者】
キム・スンホ
スノーフォックスグループ会長。

【訳者】
吉川 南(よしかわ・みなみ)

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