小くよ50 頑固な思い込みを5つ書き出そう
思い込みというのは怖いものです。事実と異なるのに、あたかもそうであるかのような誰かの思い込みによって、不利益を被るという経験は人生において誰しもに起こり得ます。逆に思い込みを自覚して排除できたとしたら?
『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。50日目は「頑固な思い込みを5つ書き出そう」
頑固な思い込みを5つ書き出そう
はじめてこれを実践したころの私は、自分は頑固じゃないと言い張るほどの頑固者だった。
その後、もっと穏やかな人になろうと努力してきた結果、自分のどこが頑固なのか前よりずっとよく見えるようになった。
私のクライエントたちの思い込みを例にあげてみよう。
「ストレスがない人はなまけ者だ」
「私のやり方が一番、それしかない」
「男は聞き上手じゃない」
「女は浪費家だ」
「育児は手間がかかりすぎる」
「商売をしている人はお金のことしか興味がない」
こういった思い込みのリストがえんえんと続くのはおわかりだろう。肝心なのは、思い込みの内容ではない。固定観念または先入観にとらわれすぎているという事実だ。
思い込みをやわらげることは気弱になることとはちがう。むしろ、かえって強い人になれる。
クライエントのある男性は、奥さんが浪費家だと思い込み、そのことでむかむかしていた。自分がそれにこだわりすぎていると気づいて少し気持ちをなだめたとき、思いがけないことが判明した。じつは彼女より自分のほうがもっと浪費していることがわかったのだ。頑固な思い込みのせいで客観的に見られなくなっていたのだった。
彼が態度をやわらげてやさしくなったことで夫婦仲がぐんとよくなった。いま彼は奥さんの自制心に感謝するようになり、彼女のほうも夫に新たに認められたことで、ますます彼を愛するようになった。
<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>
(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)
【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者、ストレスコンサルタント
【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)
◎関連記事