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小くよ24 ほんの一瞬だけ、だれかに「ありがとう」

人間は1人では生きていけず、必ず誰かに支えられています。もちろん逆も然りですが、成功している人も誰かの助けなくして、今の自分はないはず。その原点に立ち返ることは、大事な考え方です。

2月にスタートした「Sunmark Web」の特別企画として『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

24日目は「ほんの一瞬だけ、だれかに『ありがとう』」

ほんの一瞬だけ、だれかに「ありがとう」

 ほんの数秒しかかからないこの簡単な戦略は、私にとってもっとも効果的なものの1つだ。

 私は感謝したい人を思い浮かべることで一日を始めるようにしている。私にとって、感謝することと心の平安は切り離せない。人生で与えられたものに感謝すればするほど心の平安が深まる。だから、感謝の気持ちをもつ練習はやりがいがある。

 あなたが私と同じなら、感謝したい人たちがたくさんいるはず──友人、家族、昔の知り合い、教師、指導者、職場の仲間、チャンスを与えてくれた恩人などなど。生命そのものや美しい自然を与えてくれた偉大な存在に感謝したくなるかもしれない。

 感謝したい人たちを思い浮かべるときは、相手はだれでもいいということを忘れないで──渋滞に割り込ませてくれた人でもいいし、ドアを開けて待っていてくれた人でもいいし、命を救ってくれたお医者さんでもいい。要は朝一番に感謝の気持ちをもつということなのだ。

 ほうっておけば、自分はすぐに否定的な感情にひたってしまうことを私はずいぶん昔に学んだ。そうなると、まず最初に感謝の気持ちが消えていく。感謝すべき人を思い浮かべても、愛情のかわりに憤りや欲求不満がこみあげてくる。

 この練習は、人生のいい面だけを見つめるのが目的だ。感謝したい人を一人思い浮かべると、次にはべつの人の顔が浮かんでくる。そうなればしめたもの、感謝したいことが次々に頭に浮かぶ──自分の健康、子供たち、家庭、仕事、私の本の読者たち、自由といったぐあいに。

 これはひどく単純な提案に思われるかもしれないが、実に効果的だ! 朝一番に感謝の気持ちをもったら、穏やかな感情以外の感情を抱くのは、ほとんど不可能だ。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者。ストレスコンサルタント。ユーモアにあふれ、率直でわかりやすく、しかも誰にでも実践できそうな「くよくよしない」ヒントを提唱。著作やテレビ出演、講演多数。著書に『(文庫)マンガで読む 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)などがある。

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

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