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小くよ07 人の話は最後まで聞こう

 誰かとの会話でついつい自分が喋りすぎてしまっているという人は少なくないでしょう。本人は気づいていないかもしれませんが、それはあまり望ましいことではありません。

 、『新版 小さいことにくよくよするな!』が説く格言を100日連続でお届け。

 7日目は「人の話は最後まで聞こう」

人の話は最後まで聞こう

 人の話をさえぎったり、かわりにしゃべったりする癖が自分にあることに気づいたのは、ほんの数年前のことだ。それからまもなく、これがどんなにひどい癖か身にしみてわかった。人間関係にヒビが入るだけではなく、同時に2つのことを考えるというのは、ものすごくエネルギーがいるのだ。

 ちょっと考えてみよう。人の話をせかしたり、さえぎったり、後を引き取ったりする場合、自分の考えだけでなく相手の考えも追わなくてはならない。この癖(忙しい人たちに共通する癖)があると、自分も相手も口と頭の回転が速くなる。

 その結果、お互いに緊張でイライラして不愉快になる。はっきり言って疲れる。それが原因で口論になったりもする。人の話を聞いていない人には、だれもが腹をたてるからだ。その人のかわりにしゃべったりするのは、相手の話を聞いていない証拠だ。

 人の話をさえぎる自分の癖に気づくようになれば、しめたもの。慣れすぎてしまったための単純な癖なのだから、必ず直せる。その癖があることを忘れないようにすればいい。

 できれば会話を始める前に「じっとがまんするんだぞ」と自分に言いきかせる。相手が話し終えてから口を開け、と自分に命じる。そんな簡単なことで人間関係がどれほど変わるか、一度ためしてみれば、きっと驚くにちがいない。

 話をちゃんと聞いてもらったことで、相手はふっと緊張をほどく。相手をさえぎるのをやめれば、こっちも気持ちが楽になる。動悸(どうき)も脈拍もゆったりしたリズムになり、なにより会話が楽しめるようになる。

<本稿は『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです>

(編集:サンマーク出版 Sunmark Web編集部)


【著者】
リチャード・カールソン(Richard Carlson)
心理学者、ストレスコンサルタント

【訳者】
小沢 瑞穂(おざわ・みずほ)

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