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「毎月3000円の使い道」本物のお金持ちに学んだ極意

「お金持ちは、お金持ちになる方法を身内にしか教えない」

そう語るのは、資産・収入ゼロからたった3カ月でFIRE(経済的自立と早期退職)を達成、4カ月で資産を1億円にした資産構築コンサルタントの戸塚真由子さん。どうしてもお金持ちになりたいと思った彼女が、投資家のジョーさんから教わった「毎月3000円の使い道」から見えたお金持ちの極意とは?

戸塚さんがどんな雑誌や本にも掲載されない、全く考え方の違う「お金との付き合い方」をつづり、累計17万部(2024年2月時点)のベストセラーとなっている『1年で億り人になる』から一部抜粋、再構成してお届けします。

『1年で億り人になる』(サンマーク出版) 戸塚真由子
『1年で億り人になる』


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資産家への入門テスト「あなたは3000円を、10年間どう使うか?」

「女子のための株の基本」「節約大全」「クレジットカードの活用法」もっともらしいお金の本はたくさんあります。

 私も一時期、お金の本を買い漁ったことがあります。でも気付いてしまったのです。「お金持ちは、身内にしか教えない、だからお金持ちと仲良くなるしかない」と。

 そのために思いついたことはただひとつ、「婚活」です。

 婚活で出会った投資家のジョーさん(50代男性)は、どうしても隠しきれないほどのお金持ちオーラの持ち主。

 雪見だいふくみたいなモチ肌に、冗談みたいな福耳。ひそかに金の大仏と呼んでいます。ジョーさんの資産額はなんと100億円超え。彼は占いが大好き。

 ある日、カラオケに誘われました。指定された部屋に行った私は、ボックスを開け、ぎょっとしました。

 暗闇の中で〝金の大仏〟が怪しく光っていたのです。

 大切な話は、雑居ビルの中のカラオケボックスでするのだそうです。

 ズバズバ当たった占いの話や、ファッションコーディネートをしてもらった話、最近買った可愛いTシャツや流行りの髪型についての話。母性本能をくすぐる愛くるしいルックスのジョーさん。口角のきゅっと上がったモチ肌のピカピカの顔を輝かせながら、おしゃべりをします。

 1時間ほどが経ち、沈黙が流れるとやっと私の話す番がやってきたと直感しました。「どうしてもお金持ちになりたいのです」と伝えました。

 すると、彼は、カラオケを主電源から完全に落とし、音も照明も完全に消すとひっそりと耳元でささやき始めました。

10年貯金すれば36万円、では10年運用したら?

ジョー(以降J):今からとても大切なことを言います。毎月3000円の貯金はできますか?

私:(ゴクリ)3000円? は……はい、3000円であれば。

J:1年続けたら3・6万円になるね? 10年続けたら、貯金はいくらになる?

私:えっと、10を掛けるから36万円。

J:そう、毎月3000円を10年続けたら、36万円にできる。

しばしの沈黙──。

J:ここからが重要なのでよく聞いてくださいね。もうひとつ、別のケースを考えます。レバレッジをかけてやると……(スマホを使って計算しながら)「年利2%」で300万円借りる。そして、それを10年で返すとする。すると毎月の返済は「2万7604円」になるでしょう。

私:はい……(何を聞かされているのだろう……?)

J:もし300万円を「年利9・6%(月利0・8%)」で運用すると、毎月もらえる利息は「2万4000円」になるんだ。そうだね、たとえば新駅が建設されるから、10年で値上がりするアパートや不動産を買った、とイメージしてみてごらん。

私:……わかりました。

私はこのあたりで段々、何の話をされているのかわからなくなって、困惑していました。

J:借金の返済が2万7604円、もらえる利息が2万4000円。その場合、差額は毎月3604円だ。

私:??? どういうことでしょうか? 結局、毎月3000円以上の出費になっていますね。それはマイナスの投資ということではないのですか?

そう質問したとき、心なしかジョーさんの目がギラリと鋭く光った気がしました。暗闇のなか、スマホの光がジョーさんの顔を青白く照らし出しています。そうして、彼はゆっくりと話の続きを紡ぎ始めました。

J:そう、マイナスに思える。だが、もう一度冷静に計算してみてほしい。最初に問うたとおり、毎月3000円の貯金を10年続けると、得られるのはいくらだろう?

私:えっと、36万円だと思います。

J:正解だ。

では、300万円を10年借りる借金をして、毎月3000円強を10年ほど支払うとどうなるだろう? 手元に何が残ることになる?

私:それは、2つ目の話のことですよね? うーん……

つまり彼は、「3000円の貯金」と「3604円の出費」について、私に比べさせているわけです。毎月、同じように3000円を使った結果、どういった違いが訪れるのか、と問いかけていました。私は賢くありませんが、このときは必死に頭を回して熟考しました。そして──

私:え!? もしかして……不動産ですか!? 同じように3000円を使って、300万円の不動産が手に入るということでしょうか!

J:こちらも正解だ、おめでとう。君もたどり着くことができたね。それが、資産家たちの基本的な思考回路であり、本物のマネーリテラシーだ。一般社会ではなかなか教えてもらえないのが残念だけれど。

私:3000円の使い方だけで、こんなに違うものなんですね!

J:今回はわかりやすく「3000円」を比較してもらうために、控えめに見積もった数字を例に出したけれどね。本当は毎月のキャッシュフローもプラスなのがベストなんだよ。

私:3604円を払わず、むしろプラスになるということですか? ……そんな夢のようなことが、可能なんですか?

J:もちろんだとも。たとえば、借金の返済期間が10年ではなく15年くらいだったり、不動産の年利が9・6%ではなく15%程度だったりすると、毎月のキャッシュフローもプラスになるだろうね。そうすれば、お金をもらいながら、いつか不動産自体も所有できるんだよ。

世界がひっくり返って見えるように

 投資家ジョーさんとの出会いは、私にとっても人生の転機になりました。その日以来、世界がひっくり返って見えるようになったからです。

 毎月3000円の出費。

 貯金しているだけだと36万円で終わる。

 しかし、レバレッジを効かせると300万円になる。

 実際には、不動産には維持費、修繕費、取引手数料などがかかります。それら諸経費を差し引いたとしても、200万円以上もの差が出るのです。

 レバレッジを効かせるためにも、「いい借金」は必須。そんな現実を痛感する一日となったのです。

<本稿は『1年で億り人になる』(サンマーク出版)から一部抜粋して再構成したものです。いい借金と悪い借金については本書で詳しく解説しています>


【著者】
戸塚 真由子(とつか まゆこ)
株式会社MAYUKOness代表取締役社長資産構築コンサルタント/禁労®コンサルタント
愛知県出身。超倹約家の家庭で育った反動で、「お金持ちになる」が小さい時からの夢になる。公務員として勤務した後、民間に転職し、月収800万円を稼ぐ凄腕営業となる。しかし「高収入=お金持ち」ではないことに気付き方針転換。大富豪の生態を学ぶため、婚活もかねて世界38カ国を行き来し、アメリカ、ドバイ、スイス、アブダビ、モロッコ、モナコ、フランス、イタリア、台湾などで活躍する世界中の大富豪やVIPとの太いパイプを作る。資産家と3回結婚するも、それぞれ離婚を経てバツ3に。ある時、現在の投資の師匠に出会い、資産・収入ゼロからたった3カ月でFIRE達成、4カ月で資産1億円になる。その教えを広めて「1人でも多くのFIREを達成」させるべく資産構築サロンを運営。指導した生徒の74%以上を、資産ゼロや3000万円以上のカードローン地獄といった状況から生還させる。口コミで話題となり、海外からの受講者も多数。現在は1年以上のキャンセル待ちに。運営しているブログも、ハッシュタグランキング連続1位を獲得し、多くの読者に支持されている。

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