マガジンのカバー画像

Heart & Body – 心と体

22
Heart & Body – 心と体
運営しているクリエイター

記事一覧

食べ尽くすバッタの大群が示した「食欲」の正体

食べ尽くすバッタの大群が示した「食欲」の正体

 大量発生して農業に災厄をもたらすバッタ。行進の途中で共食いを始めたコオロギ。これらの行動の理由を調べたシドニー大学の世界的栄養学者2名は驚きの事実を知ります。それは「人類の食欲の謎」に迫る旅の始まりでした。

「人類にとって重要な書」と世界中のアカデミアから絶賛されている『食欲人』から一部抜粋、再構成してお届けします。

タンパク質のためなら「共食い」もいとわない

 1991年、私たちはオック

もっとみる
【糖尿病】たった3週間で発病も、炭水化物の悪面

【糖尿病】たった3週間で発病も、炭水化物の悪面

 脂肪肝とは肝臓に中性脂肪がたまった状態で、メタボリックシンドロームに合併しやすく、放置すると肝炎などを引き起こします。

 これは、予備軍も含めると日本で約2000万人が罹患している糖尿病(厚生労働省調べ)のうち大部分を占める2型糖尿病の重大な要因の一つ。いわば肝臓が太った状態です。大人だけでなく子どもでも肝臓が太っているケースがあります。全米シリーズ100万部、医学界の定説を覆したと評される『

もっとみる
「2型糖尿病」診断10年以上前から進んでいる現実

「2型糖尿病」診断10年以上前から進んでいる現実

 予備軍も含めると日本で約2000万人が罹患している糖尿病(厚生労働省調べ)。その大部分を占めるのが2型糖尿病です。

 どのタイプの糖尿病にもみられるのは高血糖症、つまり血中のグルコース(ブドウ糖)の濃度が高いという症状。その結果、腎臓が再吸収できる量を超え、グルコースが尿中に排出されるようになり、尿の回数や量が増えたり、のどが異常に渇いたりするようになります。

 2型糖尿病の場合は、徐々に血

もっとみる
メンタルがどんどん弱くなる人と強くなる人の差

メンタルがどんどん弱くなる人と強くなる人の差

 他人に振り回されやすい、すぐ不安になる、他人と比べて落ち込む……そんな豆腐メンタルの持ち主の40代女性ライター高木が、元自衛隊メンタル教官で心理カウンセラーの下園壮太先生に率直に心の悩みをぶつけた『とにかくメンタル強くしたいんですが、どうしたらいいですか?』。

 メディアで人気の心理カウンセラーによる世界一敷居の低い、がんばらずにメンタルを強くする方法をまとめた本です。

 ライター高木の「と

もっとみる
腹囲91cm「自分の糖尿病に気づけなかった」医師の戦慄

腹囲91cm「自分の糖尿病に気づけなかった」医師の戦慄

 予備軍も含めると日本で約2000万人が罹患している糖尿病と肥満は、じつは同じ一つの疾患です。ただ、「すべての医者がそれをわかっているとはかぎらない」と指摘するのは、全米シリーズ100万部、医学界の定説を覆したと評される『糖脂肪』の著者で、医学博士のジェイソン・ファンさん。

 実際に医師が自分の糖尿病に気づかなかったケースから、糖尿病や肥満の健康リスクについて本書よりお届けします。

「医師

もっとみる
食後に眠くなる人に知ってほしい「食べ方」7ルール

食後に眠くなる人に知ってほしい「食べ方」7ルール

 お腹がいっぱいになるまで、それもカロリーも気にせず食べていい。それでも体重を維持して血圧や血糖値の上昇を避けられる、緩やかな糖質制限を意味する「ロカボ」という食べ方があります。

 提案しているのは北里大学北里研究所病院副院長・糖尿病センター長、山田悟さん。山田さんは、食後に血糖値が急変動する影響により生じる「眠くなる」「だるくなる」などの体調不良を「糖質疲労」と名づけ、警鐘を鳴らしています。

もっとみる
悩む「あなた」を守る「もうひとりのあなた」の正体

悩む「あなた」を守る「もうひとりのあなた」の正体

「部屋が片付けられない」「忙しくて時間がない」

「相手に思ったことが言えない」「お金が貯まらない」

「がんばっているのに成果がでない」……。

 あなたが、なかなか解決できないこと。いつも問題を繰り返してしまうこと。これらの問題や悩みは、心の中に住む「もうひとりのあなた」が引き起こしていたのです。

 あなたの知らなかった「あなた自身」の謎を解き明かしながら、誰かに頼るのではなく、あな

もっとみる
「1型糖尿病と2型糖尿病」の違いを知っていますか

「1型糖尿病と2型糖尿病」の違いを知っていますか

日本人の5〜6人に1人。予備軍も含めると約2000万人が罹患しているとされるのが糖尿病です。(厚生労働省調べ)

ピークからは減少傾向にあるものの、依然として患者数は多く世界的にも広がっている糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病の2種類があります。そのメカニズムも含めて基本から整理してみました。全米シリーズ100万部、医学界の定説を覆したと評される『糖脂肪』よりお届けします。

糖尿病の種類

 糖尿

もっとみる
疲れが抜けない人に知ってほしい「食事」の超重要度

疲れが抜けない人に知ってほしい「食事」の超重要度

 たくさん寝ているはずなのに毎朝ベッドからなかなか出られない。何をしても不安と疲れが消えない――。こんな慢性疲労に悩んでいる人がいます。対処法はあるのでしょうか。

 生物学的に”疲労”とは、エネルギーの供給と需要のバランスが崩れた状態のことを言います。そして、エネルギー不足の要因がいくつかある中で重要なのは「疲労はミトコンドリアを中心として発生する」ということです。そのメカニズムを理解しなければ

もっとみる
寝る人が「夢」を見る時、身体はどうなっているか

寝る人が「夢」を見る時、身体はどうなっているか

寝ている間に見る「夢」。はっきりと内容を覚えていることもあれば、全然記憶に残らない時も。そんな夢を見るメカニズムをご存じでしょうか? 脳や身体に夢は必要なのでしょうか?

 スウェーデン・ウプサラ大学の神経学者と健康問題を20年追ったヘルスジャーナリストが、人間の生活に欠かせない睡眠のさまざまな謎を解き明かした『熟睡者』から一部抜粋、再構成してお届けします。

◎オススメの記事

外見で「夢を見て

もっとみる
「朝食抜き、三角食べ」が体にいいとは言えない理由

「朝食抜き、三角食べ」が体にいいとは言えない理由

朝食ぬきは昼下がりの「糖質疲労」に直結!

 若い方たちの朝食欠食率の高さが問題になっています。摂取するカロリー量で健康や体重の管理を考える人にとっては、それは大きな問題ではないかもしれません。

 しかし、問題にすべきは、摂取するカロリー量よりも、食後高血糖です。その点では、朝食はしっかり食べたほうがよいのです。

 以前報告された研究の結果です。1日「3食きちんと食べる」「朝食ぬき」「朝食と昼

もっとみる
【ドライアイ】スマホを見すぎる人ほど要注意な訳

【ドライアイ】スマホを見すぎる人ほど要注意な訳

もはやスマホなしの生活を送れなくなっているという人は少なくありませんが、スマホの見すぎが目に与える影響をご存じでしょうか。

慶應義塾大学医学部眼科学教室特任准教授の綾木雅彦(あやき・まさひこ)さんは、著書『視力防衛生活』の中で、まばたきがきちんとできてないことで、現代人の涙の量が減っていることの弊害を指摘しています。

現代人の目の表面がデコボコになっている現実や、目の不調の典型例である「ドライ

もっとみる
こむら返りが減ったアスリートが選んだ食事の秘密

こむら返りが減ったアスリートが選んだ食事の秘密

ボディビルダーの糖質摂取は理にかなっているが身体を傷つける?

 フルマラソン(42.195km)を走るような長距離ランナーが試合前に大量の糖質を摂取し、筋肉内のグリコーゲン量を上げ、持久力の最大化を狙う「カーボローディング」という食事法を実践することがあります。

 ただ、カーボローディングはやり方次第で糖質疲労になってしまうこともあります。(詳しくは3月7日配信の「42.195kmに挑むランナ

もっとみる
「だるい」と感じた時に私たちの体で起きていること

「だるい」と感じた時に私たちの体で起きていること


◎オススメの記事

「細胞」がエネルギーを止める条件

 ミトコンドリアは、かなり前から「細胞の発電所」あるいは「エネルギー発生源」として知られているが、多くの場合、私たちが食べた脂肪と炭水化物を機械的に取り込み、細胞エネルギーとして送り出していると考えられがちだ。

 実際のところ、ミトコンドリアはそれよりはるかに複雑なことを行っている。

 ナヴィオー博士の著作によると、ミトコンドリアにはエ

もっとみる